カテゴリー別アーカイブ: 現代人特有の腸ストレス

難治のうつやアルツハイマーなども腸を元気にすることで治るケースがたくさんある

病巣は人間にとって根である腸に原因があることが多い

日本の登校拒否児童(小・中学校)は約17万5000人、うつの患者は97万人。なぜ、これだけ医療が発達しているのに、うつやひきこもりを治せないのでしょうか。

アルツハイマーやパーキンソン病といった難病が、あふれているのか。多くの人の疑問でもあります。もっと原始的な生活時代のほうがこうした病気は少なかったのです。

中国最高の医学書「黄帝内径」の中に、「治病必求於本」という言葉があります。これは、「病気を治すには必ずその本質を求めよ」という意味ですが、今の医療は本質に向かっていません。ですから、病気を治しきれないのです。

西洋医学では、症状はイコール病巣です。皮膚に症状があれば病巣も皮膚にあり、皮膚を治療します。ところが、東洋医学は違います。症状が皮膚にあっても、病巣は別にあると考え、それを追い求めます。

では、病巣(本質)はどこにあるのでしょうか。その多くは、腸にあります。

花や派菓が枯れたとき、一般的なプロの庭師なら根腐れを疑います。根っこは水や栄養を吸収するところ。そこが腐れば、花も葉も幹も枯れてしまいます。

人間も、同じです。栄養を吸収する腸は、木でいえば根っこ。その根腐れが、さまざまな病気の原因になっているのです。うつやひきこもりは、心の病といわれています。この心が宿るのも実は腸です。それは、生物の進化を見れば明らかです。

人類の祖先をたどると、ヒドラという腔腸動物に行き着きます。ヒドラは口と腸と触覚しかない動物で、「おなかがすいた」と感じるのも、「栄養を取れ」と指示するのも腸です。
つまり、すべて腸が考え、指令を出しているのです。この機能は、そのまま私たち人間にも受け継がれています。脳は、のちに腸から派生したにすぎません。

腸で考えて指令を出しているのは、基底顆粒細胞です。基底顆粒細胞は、舌や消化管の粘膜上皮、皮膚にも存在します。細胞の先端に微絨毛の冠をつけ、細胞の底にホルモンを含んだ顆粒を持っています。

腸の基底顆粒細胞は、微絨毛が食物などの入ってきた外部の情報を細胞に伝えます。また、5欲(食欲、性欲、睡眠欲、名誉欲、財産欲) を引き起こすホルモンを分泌しています。

代表的な認知症には、2つのタイプがあるといえます。1つは、脳の劣化による単純性認知症で、物や人の名前を忘れてなかなか思い出せない、いわゆる物忘れです。
もう1つのアルツハイマー型認知症は、「金をとられた」「飯を食わせない」といった5欲にまつわる症状が多いのが特徴です。それは、腸の基底顆粒細胞が劣化しているからだと考えられます。

柿と豚のラードは要注意

脳を頭蓋骨が守っているように、腸は腸内細菌に守られています。ビフィズス菌や乳酸菌などの有用菌は、腸内で乳酸や酢酸を作って腸内を酸性に傾け、病原菌をおさえたり、有害物質を分解したりしています。

この腸の働きは、ぬか床にそっくり。ぬか床は細菌が野菜を発酵させて、おいしい漬物を作ります。同様に、腸では細菌が発酵して腸の環境を整え、体にいい作用をもたらします。

漬物の味がぬか床で決まるように、人間の健康も腸というぬか床しだい。手入れを怠ると、ぬか床にカピがはえるように、腸も腸内細菌のバランスが崩れたり、大事な基底顆粒細胞が異変を起こしたりします。

うつ、ひきこもり、アルツハイマーなどの心の病は、腹診をすると、必ずおなかに違和感があります。動悸、痛み、つっぱり感、くすぐったさ、ぽちゃぽちゃ感、こうしたおなかの状態に応じて、漢方薬を処方すると、腸の環境がよくなって、心の病が改善していきます。

腸の改善でうつやアルツハイマーが治るというと、信じられないかもしれませんが、そういう事例は多数あります。うつの患者さんは、8割潮は社会復帰できるくらいに回復しています。
最近は、薬ばかりでなく初期のうつであればよい製品がでています。腸を改善しながら同時併用すればさらに効果は高まります。
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腸を改善するために必要な3項目は以下のとおりです。この3ポイントをしっかり抑えることがまずは必須となります。

  1. しっかり噛んで食べる
    野菜を適度な大きさに切ってぬか床に漬けるように、よくかんで食べ物を吸収しやすい状態にすれば、腸の負担がへります。
  2. 腹8分目にする
    ぬか床は、たくさん漬けすぎるとうまく漬かりません。おなかも食べすぎると消化不良を起こすので、食事は適量にとどめます。
  3. 腸を冷やさない
    ぬか床も腸も、冷やすと発酵が進みません。これは、単に冷たいものを食べないということではなく、体を冷やす食材を食べないということ。柿と豚のラードは特に冷えるので要注意です。

日本では、「三つ子の魂、百まで」といいますが、腸の基底顆粒細胞や腸内細菌は、生まれて3歳ごろや離乳期までに完成します。ですから、それまでは、味の濃いもの、刺激の強いもの、抗生剤などの薬を与えないことが大事です。
この時期の食事や育て方が、後に心の病の原因になることがあるのです。

一定以上の良質の油の摂取も重要です。
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免疫ストレス「急増するガン、アレルギー症状との関連も」

免疫力
免疫力

便秘の症状に困り果てたAさんは、生活をよくよく振り返ってみると、便秘だけでなくほかにもさまざまな症状に悩まされていました。若い頃はテニスやスキーなどスポーツが得意で体力が自慢だでした。

しかし、スポーツから遠ざかって10年以上経過した30代後半なった頃から、疲れが取れにくく風邪を引いても治りにくいなど、体力の低下が気になり始めたそうです。

便秘の症状が出始めたのも、ちょうどその頃と重なります。介護の仕事に就いているAさんは、仕事場での過労やストレスがそれらの原因ではないかと考えていました。

しかし、問題はどうもそれだけではないようなのです。たとえば、食事はきちんと1日3食を摂るよう心がけていたそうですが、実際にはその時間帯はまちまちで、昼食が夕方頃になったり、夕食を摂るのが深夜になることもしばしばで、ときには忙しさのあまり昼食を抜いてしまうこともあったそうです。

そのため、その内容もおのずとインスタント食品などが多く、自炊はごくまれだったとのこと。しかも、便秘がひどくなってからは、肌荒れも気になるようになり、それがまたストレスになるという悪いスパイラルにはまってしまったようです。

Aさんの不調の原因はいったいどこにあるのでしょうか?

これまで見てきたように、私たちの健康と腸内環境は、とても深く結びついています。そのひとつの要因が、腸の免疫機能にあります。
腸管には体内で最大の免疫器官があります。そして、この腸内の免疫と腸内細菌には密接な関係があることがわかっているのです。
腸には、約500種類、100兆個の細菌がすみついています。それら腸内細菌は、乳酸菌に代表される「善玉菌」と有害な「悪玉菌」、さらに腸内の環境によっては、そのいずれにもなりうる「日和見菌」を加えて3種類に分類できます。

腸管の内側、腸壁に無数にあるひだのなかに群生するこれらの細菌のうち、善玉菌は食べ物の消化・吸収の促進、ビタミン合成、腸管運動の促進だけでなく、腸内を酸性にして、痛原菌をやっつけたり、免疫力を高めてくれたりもします。乳酸菌やビフィズス菌などはその代表です。

一方、ウェウルシュ菌やブドウ球菌、大腸菌などに代表される悪玉菌は、腸内をアルカリ性にし、腸内の腐敗を引き起こし、発がん物質や毒素のある有害物質を生み出します。
体の抵抗力を弱め、下痢や便秘の原因にもなります。腸内ではこれら善玉菌と悪玉菌が絶えず勢力争いをしており、ちょっとしたバランスの変化によって、一気に変わってしまいます。

たとえば、食事内容や睡眠、ストレスや健康/状態などが、腸内細菌のバランスに大きな影響を与えているのです。実はこの腸内細菌のバランスが、免疫システムにとても重要です。近年、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状に関して、腸内細菌との関わりが指摘されています。
花粉症はは腸を整えて根治する

アレルギー症状は、現代人にはおなじみですが、免疫機能の過剰反応によるものです。近年の研究によれば、アレルギー患者とそうではない健康な人では、腸内細菌叢(さまざまな腸内細菌が集まった状態) に違いがあることが指摘されています。

善玉菌をサポートする細菌群の多い人はアレルギー疾患にかかりにくい傾向がある、という報告もあるほど。アレルギー疾患のある人の腸内細菌叢の異常は、花粉症などアレルギー症状が発症する以前から認められることから、腸内細菌叢の異常と、アレルギーの発症には何らかの関係があると考えられています。

このように、腸内細菌のバランスは、免疫システムにおいて重要な位置を占めている、と考えられるのです。

欠食・偏食ストレス」でも紹介していますが、1日1食など食事量を極端に減らしてしまうと、その分、体重は減るかもしれませんが、それに伴って筋肉量も落ちてしまいます。この筋肉量の減少もまた、「免疫ストレス」を増大させることになるのです。

免疫を担う細胞やリンパ球などの栄養分になつているのが、アミノ酸の一種である「グルタミン」。実はこのグルタミンは筋肉から供給されているからです。
そのため、食事の量を極端に減らすと、それに伴ってたんばく質の摂取量が減り、筋肉量も減少するので、いざというときにグルタミンの供給量が不足してしまうことになります。その結果、リンパ球がうまくはたらかずに免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなるなどの悪影響が心配されます。

Aさんが気になっていた疲れや、風邪が治りにくいなどの症状は、グルタミン不足による免疫力の低下が原因ではないかと考えられるのです。食事の大切さは健康を害したときにしか自覚できませんが、これを機に食事の大切さを理解してほしいと思います。いいかげな食習慣=腸ストレスなのです。

心理ストレス「過敏性腸症候群などをもたらす、腸と脳の関係」

IT企業でのストレス
IT企業でのストレス

次の例はIT企業に勤める男性Dさんのケースです。Dさんは、40歳と同時に転職を決意し、現在の会社に就きましたした。環境の変化をきっかけにめきめきと頭角を現し、また社内での人望も厚く、これまで順調に昇進を重ねてきました。やる気に満ちており仕事への情熱も最高潮でした。

手がけた仕事の社外評価は高く、仕事へのやりがいも感じており、会社での待遇に対する不満もいまのところはなく、すべてが順調だと感じていたようです。

しかし、ここに思わぬ落とし穴がありました。真面目な性格のDさんは、その丁寧な仕事ぶりが評価されてきたわけですが、昇進するにつれて重くなつていく責任と、求められる結果が次第に大きくなっていくことに、いつしかプレッシャーを感じていたのかもしれないといいます。というのも、仕事そのものは順調だったため、ストレスを感じているという自覚がなかったのです。

しかし、そんなプレッシャーに最初に反応したのは、Dさんの腸でした。いつしか、便秘と下痢を繰り返すようになりました。ときどき症状は収まるものの、すぐまたぶり返すなど、一向に改善する兆しがないため、心配になつたDさんは検査をしました。

診断結果は、過敏性腸症候群。仕事のストレスが原因ではないかと指摘すると、初めて自分が感じていたプレッシャーに気づきました。

現在、Dさんのように、過敏性腸症候群を訴える人が増えています。その主原因は、ストレスフルな社会環境にあるといえるでしょう。
経済の急速なグローバル化に伴い、企業間の競争はサバイバル戦の様相を呈しており、労働環境は厳しさを増すばかりです。また、日常生活においても家事や育児、介護などに忙しく、息つく暇もないといった嘆きも聞かれます。実は、腸はこうした心理的なストレスをを感じやすい器官なのです。

たとえば重要な商談や面接に臨む際に、緊張のあまりお腹が痛くなったことがあるはずです。あるいは、旅行や転勤などのように急激な環境の変化によって、便秘になってしまったという人もいるでしょう。

それは心理的なストレスが、腸にとても大きな影響を及ぼしていることの証でもあります。では、なぜ腸は心理的ストレスに弱いのでしょうか。

腸は、脳に次いでたくさんの神経細胞があることから、「第2 の脳(セカンド・ブレイン)」といわれています。そのメカニズムはよくできたものです。腸管を食べた物が通過すると、腸管の筋肉にある神経がこれを感知します。

するとホルモンの一種であるセロトニンという神経伝達物質を介して腸管を動かすよう命令が伝わります。このような連動がぜん動運動へとつながり、腸の活動がスムーズに行われるのです。

つまり、腸には独立した「脳」があるといっても過言ではないのです。腸はこのような独立した神経系を持つ一方で、脳とも密接に結びついています。ぜん動運動によって便が直腸に達したところで私たちは便意を感じるのですが、これは便を受けた直腸が、脳に「便が届いたよ」という信号を出すからです。

このような腸と脳の密接な関係については、近年とくに注目が集まっているのです。腸の異常は脳に、脳の異常は腸に大きな影響を及ぼすこともわかってきています。

そして多くに共通するのは、「イライラ」や「ウツウツ」とした心理的ストレスを抱えている点です。これは腸の異常が脳に伝わるためではないかと考えられます。また、脳がストレスを感じると、これが腸の神経にも伝わり、お腹の調子が悪くなってしまうのです。

欠食・偏食ストレス「腸のリズムを狂わせ、便秘などを引き起こす」

偏食
偏食

食事の量を極端に減らすダイエット法の問題点は食物繊維も同時に摂取量が減ってしまうため腸ストレスに結びついてしまいますが、偏食や食事抜きによる悪影響はそればかりではありません。

偏食ストレスによる体の不調を訴えるAさんのケースを見てみましょう。会社員のAさんは、極端に朝が弱く、出勤時間に間に合うギリギリまで寝ているタイプでした。

もちろん朝食を食べる時間はありません。朝早く起きられたとしても、お腹がすいていないため、ほとんど朝食を食べていませんでした。
ダイエットにもなりそうだからと、むしろ意図的に朝食を抜くこともありました。朝食を抜くなど不規則な食生活をしている一方で、ダイエットや健康に興味を持っていたので毎日ではないものの積極的に玄米食を摂るようにしていたそうです。

しかし、そんな生活を続けるうちに、常にお腹が張っているようで、いつしか食欲もなくなり、昼と夜は食べていたものの、その量はさらに減っていきました。その原因を、仕事のストレスによるものだろうと軽く考えていましたが、しだいに仕事の疲れが抜けにくくなり、日中ずっとつきまとう倦怠感が気になり始めました。

Aさんの体に何が起こっていたのでしょうか。「腸の欠食・偏食ストレス」についての問題点です。

朝食や、あるいは夕食を抜くなど、不規則な食生活や、健康によいからと玄米やヨーグルトばかり食べてしまうなど偏った食生活による「欠食・偏食ストレス」は、腸のはたらきを停滞させてしまいます。

実は腸にとっては、何をどれだけ食べるかだけでなく、そのタイミングも重要です。食べたものが胃腸に入ると、副交感神経のはたらきによって胃・結腸反射という反応が起こります。
貯留していた食物残注が下行結腸まで移行すると、大ぜん動が起きて便が一挙に直腸まで運ばれて、排便に結びつきます。

朝はまさに副交感神経が優位になっている時間帯です。このときにしっかりと食べれば、反射的に大腸が収縮する胃・結腸反射が起こり、それと同時に大ぜん動が起こります。

これによって、下行結腸やS状結腸にたまっていた便を直腸まで強く押し出し、排便を促すことができるのです。日に数回起こる腸のぜん動のなかでも、朝の時間帯が最も強いことが知られており、それは副交感神経が活発で、さらに腸神経もはたらきやすい状態にあるからです。

このように、腸が最もはたらきやすい朝に食事を抜くとどうなってしまうでしょうか。まず、胃・結腸反射が起こらず排便が滞ります。すると腸のはたらきは停滞し、お腹が張ったり、便秘がちになるなどの症状が出てきます。

このように、腸にとっては「何を、いつ、どれだけ食べるのか」が重要です。腸に定期的に刺激を与えて動かすには、3食しっかり食べること。とくに朝食は抜かない。これが鉄則です。

低体温ストレスが免疫力も下げてしまう理由

低体温
低体温

低体温ストレスは、腸の不調だけではありません。近年はさらにさまざまな病気との関わりが注目されており、たとえば免疫力と冷えとの関係も明らかになってきました。

細菌やウィルス、がん細胞などから私たちの体を守ってくれる免疫機能を担っているのが、白血球中の顆粒球やリンパ球です。これら免疫細胞が最も効率よくはたらくためには、ある程度の体温が必要です。

健康な人を対象にした実験では、「体温が高い人ほどリンパ球の数が多い」ことがわかっています。つまり、体温が高い人ほど病気にかかりにくいといえるようです。逆にいえば、体温が低下するとリンパ球の数が減少し、免疫力に悪影響を及ぼす可能性があるということでもあります。
ただし、体温が1皮下がると免疫力が何割り下がるというようなことがいわれたりしますが、まだ確かなことはわかっていません。

なお、早期胃がんの患者さんと健康な人を対象にリンパ球の数を比較した調査では、ガン患者さんのほうがその数が少なかったことが確認されていますし、進行性の胃がんや大腸がんの患者さんによる同様の調査によれば、リンパ球の減少がさらに顕著だったという報告もあります。
したがって、免疫力を維持するためにも、体を冷やさないことはもちろん、「人体最大の免疫器官である」腸を温め、「低体温ストレス」から腸を守ることが大変重要なのです。

低体温ストレス「冷えが、腸のはたらきを低下させ免疫力も低下」

低体温
低体温

少し前だったら子供に向けて「お腹を冷やすな」とよく注意さましたがが、最近はそういったことを言う大人もずいぶん減りました。

近頃では1年を通して、足やお腹を露出しつつ、コートだけは着ているというような薄着の若い女性も目立ちます。26 歳のBさんの例です。
Bさんは、長年、慢性的な便秘に悩んでおり、とくに冬場にその症状が強く表れていました。実は、こうした症状の原因の約ほとんどは「冷え」なのです。
便秘は冷えが原因というサイトを見ると、さまざまな冷えによる腸へ悪影響が紹介されています。

体が冷えることで腸のはたらきが停滞し、便秘を招きやすくなってしまうのです。Bさんも以前から冷えの自覚症状を持っていました。
彼女は、冬場でも、湯船にじっくりとつからずに入浴をシャワーのみですませていたり、寒いからと外出を控え、ほとんど運動をしないなど、薄着以外にも冷えを招きやすい習慣が見つかりました。

こうした日常の生活習慣が積み重なり「腸の低体温ストレス」を増大させていたのです。さらに最近では夏の暑さがいつまでも続く分、秋が短くなって一気に冬の気温になる、という季節変化パターン化しています。

この温度の急激な低下や落差も、低体温ストレスを招く原因と考えられます。Bさんが特別ではなく最近の女性の典型的パターンです。
「腸の低体温ストレス」は、腸の不調ばかりではなく、抵抗力も弱まりますので、冬場には風邪を引きやすいなど、さまざまな病気を招きやすくなっています。まさに「冷えは万病のもと」なのです。

体温調整が乱れる日常の生活習慣

ここ最近、低体温症という言葉を耳にする機会が増えてきました。それだけ現代人の体は「低体温ストレス」にさらされやすくなつているといえるのかもしれません。
人の体温は37度に神が定めた によれば頑張って働いて、ストレスに耐えて、体はもう悲鳴を上げています。その悲鳴が「低体温」です。人間の体温は、本来、37度が自然なのです。
37度あったら風邪気味?かと思ってしまいます。でも本来は37度が正常ということなのでやっぱり低体温であることに間違いあいりません。

そもそも「冷え」とは何でしょうか。この概念は東洋医学的なもので、西洋医学には存在しません。西洋医学的に「冷え」は循環不全、つまり血行の不足、または代謝の低下によって起こる熟再生不足と捉えられます。

わかりやすくいえば「血行不良」です。この血行不良によって、栄養素は全身に回りにくくなり、細胞のはたらきが低下してしまいます。
その結果、熱産生率も下がり、さらなる体温の低下を招く、という悪循環を引き起こしてしまうのです。ただ、「冷え」は体の防御反応のひとつでもありますので、冷えを感じることは体が正常にはたらいていることの証です。

健康な人の場合、体が冷えたとしても衣類を着たり、体を動かしたりすることで温まり、それによって血行がよくなれば冷えも改善されます。

これは寒さによって収縮していた血管を拡藤させたり、暑くなれば汗をかいて体温を下げようとする体温調節機能によるものです。
この体温調節機能は自律神経によってコントロールされています。ところがBさんのように慢性的に冷えにさらされていると、自律神経のはたらきが乱れるようになり、体温調節機能が正常に機能しなくなってしまうのです。

この慢性的な冷え症は、停滞腸の原因にもなります。20~40代の女性の多くは便秘に悩んでおり、同時に「冷え」を訴える人が非常に多いです。

「夏のエアコンが苦手で膝かけが手放せない」「冬の寒い時期には、靴下をはかないと眠れない」など、とくに冷えの症状が悪化したときに、便秘もひどくなる傾向が見られます。

それは慢性的な冷えによって、自律神経が正常にはたらかなくなったために、交感神経が刺激され、腸のはたらきが停滞してしまうからです。

また、動物実験では、腸への血流量が減少すると腸管の運動が鈍くなることがわかっています。つまり、交感神経が優位な状態が続いて血管が収縮すれば、血行が悪くなり、腸に行く血流量も減少します。

その結果、腸管運動が低下すると考えられるのです。そもそも、女性はなぜ冷えやすく、停滞陽や便秘になりやすいのでしょうか。

その原因として一般的には次のようなことが挙げられます。

  1. 女性は男性に比べて筋肉の量が少ないうえ、運動不足などによって、基礎代謝量が少なく、消費するエネルギーの量そのものが少ない。
  2. とくに最近の若い女性の場合、背が高く手足も長いので、体の表面積が大きくなってしまっている。
  3. 住宅でいえば断熱材の役割を果たすべき皮下脂肪が少なく、放熱量が多い。

などです。こうした条件から浮かび上がってくるのは、身長が高くてやせている、ファッションモデルのような女性です。最近の若い女性が理想とする体型そのものです。

それらのほかにも、とくに冬場は体が冷えてしまうからと水分摂取を控えてしまったり、寒いからと外出を控えて運動量が減少してしまうなどの要因が、腸のさらなる悪化を招いていると考えられます。

さらに、女性の場合はホルモンの影響で、月経前の黄体ホルモンが分泌されている時期(黄体期)は、とくに手足の末梢が冷えやすくなっています。
また、この黄体期には、腸管の動きが鈍くなりやすく、停滞腸や便秘になりがちです。中年以降の女性に多く認められる冷えの場合は、更年期によるホルモンバランスの乱れに加えて、加齢による基礎代謝の低下が原因であると考えられるのです。男性の場合も冷えとは無関係ではありません。とくに中年以降になれば、運動不足など影響で、筋肉量が低下して冷えを招きやすくなります。また、過度なストレスやビールなどの冷たい飲み物の大量摂取も、その引き金になってしまいます。

腸内で活性酸素が大量発生してしまう原因

腸

あるビジネスマンの生活習慣、食習慣が酸化ストレス 大量の活性酸素が腸内をサビさせるということで紹介していますが、腸内で活性酸素が発生してしまう原因はなんでしょう?

私たちが生命を維持するためには、非常に多くのエネルギーを必要とします。このエネルギーは、細胞で酸素が燃焼することによって作られます。

しかし、その副産物として発生するのが「活性酸素」です。活性酸素は体内に侵入してきた病原菌やウィルスを殺す白血球やマクロファージには欠かせないものであり、体に必要なホルモンを合成する際にも重要な役割を果たしています。

通常、それらの役目を終えた活性酸素は無害化されます。しかし、活性酸素が局所的に過剰に発生してしまった場合、毒性を発揮し、腸をはじめ体のあらゆる器官をサビさせ、老化やがんなどの生活習慣病を引き起こす原因となるのです。

このように、私たちにとって諸刃の剣でもある「活性酸素」は、なぜ過剰発生してしまうのでしょうか。まずはその主な原因を見てみましょう。

私たちが呼吸で取り入れた酸素の2~3 %は活性酸素になるといわれています。それだけでなく、喫煙や、食品添加物、化学薬品、排ガスなど、生体にとっての異物や、自然界に存在しなかった化学物質も活性酸素発生の原因となります。

とくに、喫煙はビタミンCなどの体を酸化から守ってくれる抗酸化物質を破壊してしまうので、ますます活性酸素を増やしてしまうことになります。

Aさんのように喫煙の習慣のある人は要注意です。がんの放射線療法もまた、活性酸素を利用した治療法でもあります。がん組織に放射線を照射し大量の活性酸素を発生させることで、がん細胞を攻撃しているのです。

しかしこの療法には、その他の正常な細胞をも傷つけてしまう副作用があることを、ご存知の方も多いはずです。お肌のケアに気をつかう女性にとって天敵である紫外線もまた、活性酸素の発生原因のひとつです。

私たちの顔や手に紫外線が当たると、その刺激によって皮膚組織に大量の活性酸素が発生します。これがメラニン色素の形成を促し、組織にダメージを与え、肌のシミ、そばかす、シワの原因になるのです。

このように、現代生活ではさまざまな局面で、活性酸素が発生しています。そして活性酸素の発生によって増加する「酸化ストレス」は、体のなかでも常に有害物質にさらされている腸をはじめとした消化管に多大なダメージを与えます。

また、Aさんのように脂肪を大量に摂ることでも「酸化ストレス」は生じます。脂肪は酸化しやすく、食品の加工や貯蔵、調理によって、あるいは体内で消化中に有害な酸化脂肪となります。

この酸化脂肪による「酸化ストレス」は、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病) やがんなどの発症に関与していると考えられています。

つまり、肉などの動物性脂肪を多く摂ることで「酸化ストレス」を増大させ、大腸がんの発症リスクを高めていると考えられるのです。

さらに、脂肪の多い食事を摂ると胆汁がたくさん分泌されます。含まれる胆汁酸が腸内細菌によって変化してできる二次胆汁酸が、とがわかってきました。その結果、遺伝子に突然変異を起こして、るということです。腸内環境を悪化させ、最近になって、胆汁に活性酸素を生みだすこ発がんに結びついているということです。

酸化ストレス 「大量の活性酸素が腸内をサビさせる」

腸ストレスの原因になる肉中心の食生活
腸ストレスの原因になる肉中心の食生活

IT企業に勤める32歳、独身男性Aさんは、軽い便秘の症状や、胃のむかつきを訴えており、それ以外にも朝の目覚めの悪さ、日中も気だるく、やる気が起きない。そんな症状も抱えていました。

Aさんの日常生活は、お世辞にも健康的とはいい難いものでした。仕事のストレスからなかなかタバコをやめることができず、帰宅はほぼ毎日午前0時を回り、睡眠時問も不足がちだったとのこと。

当然、自炊する時間もなく、3食の食事はほとんどコンビニ弁当か外食でした。ちなみに、体型は肥満気味。BMIは30前後と、毎年のメタボ健診で引っかかっていました。

こうした食生活は仕事が忙しい独身男性では、とくに珍しいものではないでしょう。ただし、Aさんの食生活に問題があるとすればその内容です。Aさんは、お肉が大好きで、とくに唐揚げなどの揚げ物が大好きです。また週に3回は、昼食にこれまた好物のハンバーガーなどのファストフードを食べていました。

こうした肉類や脂肪の多い食事が「腸の酸化ストレス」の原因となります。

さらに、脂肪分過多に加えて食物繊維不足によって、胃腸のはたらきを停滞させていたと考えられます。では、いったいAさんの体内では、何が起こっていたのでしょうか。「酸化ストレス」を防ぐためにも、そのメカニズムが複雑になっています。

腸ストレス自己チェック

腸ストレス自己診断
腸ストレス自己診断

1~25番までの腸ストレスの自己チェック表です

  1. 朝はぎりぎりまで寝ていたいので、朝食は抜くことが多い
  2. ストレスを感じると、便秘になりやすい
  3. イライラすると、つい甘いのがほしくなる
  4. 外食やお弁当、お総菜を買うときは、肉類がメインになってしまう
  5. 揚げ物、フライ、天ぷらなどが好き
  6. 米やパンなどの炭水化物をあまり食べない
  7. 下半身や足先、手先などが冷えやすい
  8. 湯船にあまりつからず、入浴はシャワーだけのことが多い
  9. 腕や足を露出する服や、お腹が出る服を着ることが多い
  10. 日頃から疲れやすく、風邪を引きやすい
  11. 何か困ったことがあったり緊張すると、下痢や胃痛が起きる
  12. 味噌や漬け物などの発酵食品はほとんど摂らない
  13. たばこを吸う
  14. 食生活が不規則
  15. 頭の中がダイエット中心
  16. アルコールは毎日飲む
  17. 常に仕事や生活でストレスを感じている
  18. ヨーグルトを毎日300 g以上食べている。
  19. 食事はコンビニ食やファストフード、外食がメイン
  20. 野菜はあまり食べない
  21. まじめ
  22. 車での移動が多く運動不足
  23. スイーツや甘いおやつを食事代わりにしてしまことがある
  24. 生魚や生卵などをあまり食べない。
  25. 運動や体を動かすことがあまり好きではない。

チェックの合計が高いものほど、腸がそのストレスに悩まされている危険性が高いという目安です。

腸ストレスの原因となる5項目

腸ストレス
腸ストレス

日本人の腸ストレスが増えてきている原因を、日本人の食生活の変化や、昨今の偏ったダイエット法、間違ったダイエット、健康法による影響から見てきました。

多くの日本人を悩ませている腸ストレスについて、より詳しく解説していくことにします。腸ストレスには、大きく分けて5つあると考えられます。その5つとは、次の通りです。

  1. 酸化ストレス
    腸内での活性酸素の過剰な発生で、いわば腸をサビさせ、全身の健康に悪影響を及ぼすストレス。
  2. 低体温ストレス
    薄着や締めつける服装、冷暖房の影響、自律神経の変調、運動不足による筋肉量の低下などによって生じる、持続的な腸の冷えによるストレス。
  3. 欠食・間食ストレス
    ダイエットや健康のためなどで、食事の量を極端に減らしたり、食事を抜いたり、また偏った食生活が、腸に与えるストレス。
  4. 心理ストレス
    仕事や人間関係などの心理的ストレスが、腸に与えるストレス。
  5. 免疫ストレス
    腸内細菌のバランスが乱れることなどによって、腸の免疫機能が衰えるストレス。

の5つの腸ストレスです。もちろん、いくつかの腸ストレスたとえば、酸化ストレ4 2スと低体温ストレスなどが組み合わさったケースも多々見られます。まずは読者のみなさんがどの腸ストレスに主に悩まされているか、あるいは、悩まされやすい傾向にあるかを知るためのチェックリストがあります。
自分の腸の傾向や状態を知るために、質問に答えてみてください。自分の腸は大丈夫だと思っていてもかなりストレスにさらされている場合もあります。