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腸ストレスを取り去る運動 腸をゆるめて動かすストレッチ

腸はストレスに弱い器官です。長く緊張を強いられると、交感神経優位の状態が長く続いてしまい、腸のはたらきが停滞し、お腹がゆるくなったり、反対に便秘になりやすくなります。

緊張してストレスを感じたときや、お腹の調子が悪いなと感じたら、1日の終わりにゆっくり時間をかけてストレッチをして、緊張をといてあげるとよいでしょう。

ここでは腸をリラックスさせるストレッチを紹介します。横たわった姿勢で、腰のカーブを床から浮かせないようにつけたまま、両膝を手で胸のほうに引き寄せ、お尻の筋肉が伸びるのを感じます。

あごを軽く引き、深くゆったりとした呼吸をしましょう。5回を目安に深呼吸をしたあと、手足を伸ばしてリラックスした姿勢に戻ります。

さらに、腹式呼吸を組み合わせることで腸をやさしくマッサージしていきましょう。現代人には、胸の上部のみを使った浅い呼吸の人が多いといわれています。

体の緊張をほぐし、リラックスするためには、まるで赤ちゃんがお昼寝をしているときのような、ゆったりした腹式呼吸がおすすめです。
うまずは、ブドウの房のような形状をした肺胞ひとつひとつに空気を入れるイメージで鼻から深く空気を吸い込みます。このとき胸腔と腹腔を分けている横隔膜(腹部を横に走る深層筋) が下に押し出され、お腹がふくらむようにします。

息を吐くときには横隔膜を背骨これが腹式呼吸です。呼吸をするたびに腹庄がかかり、内臓がマッサージされていくような心地よさを感じられると思います。

1日の終わりに、その日のストレスを解放するようなイメージでゆったりと腹式呼吸をしてみましょう。3分も続けると、自律神経のバランスが整い、腸もリラックス状態を取り戻してくれるはずです。

腸ストレスを取り去る運動 ウォーキング

体を温めて、腸を動かす最適な運動は、有酸素運動である「ウォーキング」です。歩くことで腸は動きだすからです。ウォーキングのポイントは、
歩幅をやや広くして、腕を大きく振り、少し呼吸が速くなる程度の速度で30分ほど歩くことです。これなら有酸素運動にもなりますし、運動による刺激で新陳代謝も活発になり、腸もよくはたらくようになるでしう。

加齢や運動不足など、排便に必要な腹筋や背筋などの筋力の衰えも便秘の大きな要因です。ウォーキングは、これらの筋力の維持や増強にも非常に有効です。腹筋や背筋だけでなく、下半身の筋力の衰えも、腸の冷えや血行不良につながってきます。

下半身には、全身の筋肉の70%以上が集中しています。下半身の筋肉を鍛えることで、代謝が高まり、血液循環もよくなることで、冷えと血行不良を改善することができます。

その意味でも、ウォーキングは最適です。なぜランニングではなく、ウォーキングなのでしょうか。それは、あまりに過度なトレーニングはかえつて筋肉に疲労がたまり、体に負担がかかって逆効果になってしまうからです。

しかも、疲労がたまったまま運動をしてしまうと正しい姿勢が保てず、腰や膝などを痛めやすくなつてしまいます。ウォーキングをすれば、すぐに体がポカポカと温まってくるのを実感できるはずです。地面を蹴って前に進むことで、「第2の心臓」といわれる、ふくらはぎの筋肉の力で血液を全身に力強く送り返してくれます。

下半身にとどまっていた血液も脚の筋肉が伸縮することで、どんどん心臓に戻り始めます。それによって、腸の改善だけでなく、血液循環の不良から起こる肩こりや手足のしびれなどの解消も期待できます。

腸のためには寝覚めの習慣がとても大切

朝起きたら喉がからからに渇いていたことがある人は多いはずです。就寝中に、コップ1杯程度(約200~300ml )の汗をかいています。
そのため、喉が渇いているだけでなく、体内の水分量そのものも減ってしまっています。このとき体はいわばひからびた状態にあります。

そうすると、血液中の水分も減っているので、粘り気を増し、ドロドロになつてきます。このドロドロが、血栓を作り、動脈硬化の原因となってしまいます。

ドロドロだけでない!ベタベタ、ギュウギュウ、ギトギト、スカスカ血液はリスクが高い

この動脈硬化が原因で起こる脳卒中や心筋梗塞などの病気が、起きてから数時間以内に発生する確率が高いのはそのためです。

寝覚めのコップ1杯の水は、血液の流れをスムーズにするためにも重要なのです。もちろん、この1杯の水は腸のはたらきを活性化するためにも欠かせません。
空っぽの状態の胃に水が入ると、それが刺激となって大腸にぜん動運動をするように信号が送られます。つまり、便意を催しやすくなるわけです。
さらに体内の水分バランスを調節するため、腸内の老廃物にも適量の水分が行きわたりよりスムーズなお通じにつながるのです。また、尿や汗の量が増えるので、全身の解毒を促進する効果も期待できます。

こうしたはたらきをより効果的に促進するためには、1日にトータルで1.5~2リットルの水分を摂るようにしてください。やや多いと感じるかもしれません。しかし、これが腸のためには必要な量なのです。
水として毎日1.5リットル以上を飲む必要はありません。

私たちは、ふだんの食事からも水分を補給していますので、たとえばスープなどで水分を多めに摂取した場合などは、飲む水の量を調節してもよいでしょう。

飲み方は腸の負担にならないように、少しずつ味わうようにゆっくりと飲むこと。より体に浸透しやすくなります。また、急に冷たい水を飲まないことです。水分補給は朝だけでなく、日中気がついたときに飲んでもいいですし、

とくに就寝前の適度な水分補給も大切です。できれば水はミネラルウォーター、それもマグネシウムやカリウムを多く含むナチュラルミネラルウオーターがよいでしょう。

便秘解消に効果的な水(一覧)はこちら。

デスクワークの人は必見、腸のためにストレスがかからない姿勢を意識する

オフィスでのデスクワークでは、パソコン画面を注視するあまり、ついつい前屈みになっていたり、無意識のうちに足を組んでしまっている人もいるでしょう。集中していると、次第にディスプレーに顔が近づいてしまう人もいます。

また、自宅でも片手で頭を固定しながら横になつてテレビを見たりしているのではないでしょうか。こうした悪い姿勢が体のクセになって血行不良の原因になってしまうこともあるので注意が必要です。

血行不良は体にさまざまな悪影響を及ぼします。とくに問題なのが猫背。猫背になると体が前屈みになります。そうするとお腹が圧迫されますから、腸などに負担がかかり、機能が鈍ってしまいます。

姿勢の悪さというのは、なかなか気がつきにくいものです。自分は姿勢がいいほうだと思っていても、加齢や体調不良により、お腹をかばうようにして、だんだんと背中が曲がってきているかもしれません。

悪い姿勢によってお腹を圧迫すると、腸だけでなく、胃の負担にもなりますから、食欲不振や胸やけ、さらには便秘にもつながりかねません。

悪い姿勢だけでなく、オフィスワークなど長い時間座りつばなしなど、あまり体を動かさない場合も同様に、腸のはたらきを鈍らせてしまいます。そこで気をつけたいのが、ふだんの姿勢です。正しい姿勢には5 つのポイントがあるといわれています。立ったときに、自分の姿勢がくるぶし、膝の中央、骨盤の出っ張り、肩の出っ張り、耳の中央の5つのポイントが一直線に並んでいるかどうかを確認しましょう。

真っすぐに並んでいない場合は姿勢が悪いということです。その対処法は、デスクワークをしているときなら、椅子に深く腰をかけ、背もたれにきちんと背中をつけることです。

パソコンのモニターは見上げるのではなく、やや見下ろすような姿勢をとりましょう。当然、足を組むのもNGです。そうしたうえで、前のめりにならないよう、頭の頂点を真上から何かに引っ張られているイメージをしてみてください。歩いているときも同様に、ピンと背筋を伸ばすようにしてみましょう。姿勢を正すだけでも、腸の調子改善されていきます。

体も腸も温める質のいい睡眠法

睡眠時無呼吸症候群が話題になって以来、睡眠が健康に及ぼす重要性があらためて注目されるようになりました。枕など寝具にこだわる人が増えたり、良質の睡眠についての意識が高まりつつあります。睡眠時無呼吸症候群の診断はこちら

睡眠中は、体内でさまざまなホルモンが分泌され、体のメンテナンスのためにはたらいてくれます。その代表といえるのが、深い眠りであるノンレム睡眠中に分泌される成長ホルモンです。

このホルモンは、壊れたり古くなったりした細胞を修復・再生してくれるものです。アルコールの代謝・分解に使われた肝臓の細胞を再生するなど、新陳代謝を活性化してくれます。

健康な体作りには、良質の睡眠が欠かせないことくらいわかってはいるものの、なかなか十分な睡眠時間を確保できないのが忙しい現代人のつらいところです。

仕事や家事、育児などで寝るのはいつも深夜、という人も少なくないはずです。不眠が続けば、その日のうちに解消すべき疲れが蓄積されることによって、腸の活動が停滞してしまうことになります。

なるべく良質な睡眠をとれるよう対策したいもの。そこで、できるだけ良質の睡眠をとるためのポイントを紹介します。まずは、体温のコントロールです。コントロールといっても、それほど難しくはありません。人間は日中活動している間は体温が高く、夜になり体温が下がると眠くなるようにできています。

この体温低下の幅が大きいほど眠気が強くなり、寝つきがよくなって、スムーズに深く寝入ることができるとされています。そのため、眠りにつく前に体温を上げておくと、脳は体温を下げようと指令を出すため、深い睡眠に入りやすくなります。体温を下げるためには体中の血液を冷やす必要がありますが、この役割は手足が担っています。
手足の表面に熱い血液が流れてきて、汗をかくことにより、気化熱で血液を冷やし、体温を下げるのです。

ちなみに冷え症の人は体温が高くても手足が冷たく、手足からの放熱ができないため体温を下げにくいのです。そこで夏でも手袋や靴下をはいて、手足の循環をよくして、放熱を促すと体温が下がりやすくなります。

夕食は紹介したような体を芯から温めてくれるものがいいでしょう。適度な運動も体を温めることに役立ちます。ウォーキングやヨガ、ストレッチなど、あまり体に負荷をかけない程度の運動がよいでしょう。

交感神経を刺激するような激しい運動は控えます。入浴は就寝1時間前に、前述のように38~41度のぬるめのお湯にじっくりつかって体温を上げます。

入浴は体温を上げるだけでなく、リラックスすることにより副交感神経を優位にして、体を休息モードに切り替えてくれます。就寝の1時間前には、テレビやパソコンを見ないようにすることも大切です。

テレビやパソコンの光が交感神経を刺激するために寝つきが悪くなつてしまいます。風呂上がりにはビールなどの冷たいものを飲みたくなる人も多いでしょう。
しかし、せっかく上げた体温を下げてしまうことになるので、我慢します。何か飲みたければ、寝つきをよくしてくれるホットミルクやホット豆乳などがおすすめです。

冷え症の女性などは、それでも足が冷たくて眠れないという人もいます。そんな人は、湯たんぽなどで足元を温めておくのもいいですし、足枕などをして足を高くして寝るといいでしょう。

下半身に血液がたまっているので、足をやや高くすることでむくみが取れ、血液の循環がよくなって、体温低下を防ぎやすくなります。

ちなみにアメリカでの調査によれば、睡眠時間は7時間くらい寝ている人の6年後の生存率が最も高かったというデータがあります。それも午前0時から6時という、ホルモン分泌が盛んな時間帯を中心に睡眠をとると効果的です。

腸の排ガスアップのための半身浴

腸の健康のためには、シャワーですまさずに入浴は湯船にしっかりつかることが大事です。その際におすすめなのが半身浴。半身浴は、体が温まるだけでなく、心身のストレスを取り除き、腸への血流もよくなりますし、免疫力を高めることもできる入浴法です。

とくに寒い冬には、熱いお湯に肩までつかって温まりたいという人が多いでしょうし、夏の暑い季節には湯船につからずシャワーだけですませてしまいたい人も少なくないはずです。しかし、これでは入浴による効果が期待できません。便秘やお腹の張りは、副交感神経がうまくはたらかずに交感神経が優位になつているときに起こるため、血流をよくして自律神経のバランスを整えることは、腸を温めて、動かには大変有効なのです。

入浴のポイントは、ぬるま湯に、じっくりと、半身浴で温まること。ここでいうぬるま湯とは、副交感神経のほどよい刺激となる、体温より2~4度高めの38~41度くらいのお湯のことです。

熱いお湯が好みの人もいるかもしれませんが、熱いとすぐにのぼせてしまい、かえって体の芯まで温まることができません。そのうえ、体温との差が大きいため、交感神経が刺激され血圧や心拍数が急激に上がりかねないので注意が必要です。

ぬるま湯につかる時間は、20~30分ほど。汗が出るまでじっくりと湯船につかるのが理想です。寒い冬などは、ときどき湯船に深くつかったり、浴用タオルをかけて冷やさないようにするといいでしょう。

なぜ半身浴がいいのかというと、心肺機能に負担がかからないためです。半身浴をすると水圧が足の静脈をポンプのように押して血液を心臓に戻してくれますが、

全身浴の場合は水圧で皮膚や内臓、筋肉の血液がいっせいに心臓に戻るので、心臓が拡大して肺の容量が減り、心肺機能に負担をかけることになつてしまいます。入浴などによって急激に体が温められると、血液が皮膚に集まるために胃のはたらきが悪くなり、消化不良を起こすこともあります。とくに42度以上の熱い湯では胃液の分泌が減るので、入浴は食後1時間以上たってからが理想です。

半身浴は血管の詰まりに効果大

日本人の腸に合う健康法を選ぶ

日本人
日本人

腸は体全体の健康を左右する大切な器官です。腸の調子が悪くなればさまざまな病気にかかってしまいます。腸は口から入った食べ物を、消化→吸収→排泄する唯一の器官であるばかりか、体内のリンパ球の約6割が集中しているうえ、「第2の脳」ともいわれ、脳に次いで神経細胞が集中する器官でもあるからです。

生命活動を支える栄養素を吸収し、独自の神経ネットワークによって全身にさまざまな情報を伝達する重要な役割を担っているわけです。そんな重要な器官である腸が、過度のストレスにさらされ、腸の基本的な運動が低下してしまい、本来の機能を果たせなくなっています。この状態を「停滞腸」と呼んでいます。

停滞腸であるかどうかは、内視鏡で見れば一目瞭然です。本来、健康な腸は美しいピンク色をして弾力がありますが、停滞腸は色がくすみ、形は張りが失われたかのようにダラツとして見えます。

さらに黒いシミ(大腸メラノーシス)のようなものができていることも少なくありません。では、どうすれば、見た目にも美しい健康な腸を取り戻すことができるのでしょうか。

その近道は、やはり食生活の改善にあります。とくに偏った食生活と、脂肪過多の食事(動物性脂肪)を改めることが重要なのは言うまでもありませんn。

また、食事の内容ばかりではなく、朝食を食べないといった食習慣、あるいは睡眠時間の減少や慢性的な運動不足、住環境や労働環境の悪化などによる精神的ストレスの増大など、その他さまざまな環境の変化も見逃せません。

なぜなら、これらはすべて腸の「ストレス」の原因になってしまからです。

日本人の腸を悪化させている「腸ストレス」にはどんなものがあるのか、そして、その腸ストレスを取り除き、健康な腸を取り戻すためにはどうすればいいかについてです。

ヨーグルトは本当に腸のために優れた食品なのだろうか?

ヨーグルト
ヨーグルト

「腸のために!というと直感的にヨーグルトをイメージする人も多いかもしれません。乳酸菌が豊富なヨーグルトを摂ればよい」といった思い込みから、朝食はヨーグルトだけ、という方もいらっしやいます。

しかし、健康にいいからと、毎朝ヨーグルトばかりを大量に食べて大事な食事が終わりというのは関心できません。実はヨーグルトは想像以上に脂肪分が多いからです。

たしかにヨーグルトを適度に摂取することは、腸の健康に悪くはないのですが、食べすぎは禁物。1食につき、70~100グラム程度がよいでしょう。
また、付属の砂糖も、カロリーのことを考えるとあまりおすすめできません。

甘味がほしい場合は、リンゴやパイナップルなどのフルーツを一緒に食べるようにして、基本的に付属の砂糖の使用を控えたいところです。

最近は、低脂肪のヨーグルトも市販されているので、そちらを利用するほうがいいでしょう。ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌には整腸作用があり、腸内の善玉菌を増やすはたらきがよく知られています。

しかし、乳酸菌といっても、ヨーグルトやチーズなどに含まれる動物性乳酸菌と、漬け物や味噌、醤抽などに含まれる植物性乳酸菌では、その性格が大きく異なります。

動物性乳酸菌には、そのほとんどが胃液や腸液によって死滅してしまうため、腸の奥まで届きにくいという欠点があります。しかし、植物性乳酸菌は、温度変化に強く、胃腸内の過酷な環境でも死滅しにくいため、生きたまま大腸まで到達してくれます。

胃腸で弱ることなく生きたまま腸に到達した乳酸菌は、乳酸を放出し、腸内環境を弱酸性にすることで、善玉菌を増やしてくれます。

こうした植物性乳酸菌の活躍により、腸が健康に保たれ、スッキリした気分で日常生活を送ることができるのです。こうなると、腸内の免疫機能のはたらきも活発になり、さまざまな病気を未然に防いでくれるのです。

乳酸菌などの善玉菌は、腸内のビタミンやたんばく質の合成、免疫機能の強化、さらにがんなどの病気の原因となる悪玉菌を抑制する効果もあります。

そんな植物性乳酸菌を摂るためにも、漬け物や味噌、醤油といった日本の伝統食品を、食習慣の中に取り入れたいものです。たとえば、キュウリのぬか漬けでも、柴漬けでも、沢庵でも、種類はなんでもかまいません。塩分は少なめのほうがいいのですが、きちんと乳酸発酵させた漬け物( スーパーなどで売っている漬け物には、化学調味料で味付けし、ほとんど乳酸発酵していないものもある)を、毎日少なくとも1回は食べる習慣をつけたいものです。

ちなみに、植物性乳酸菌を多く含む食品は日本食以外にもあります。たとえば韓国のキムチやドイツのザワークラウトなど他国の伝統食にも、植物性乳酸菌は豊富に含まれています。先人達の知恵と経験によって育まれた健康食といえるでしょう。
大豊の碁石茶 乳酸発酵の健康茶でおなかスッキリなどのようにお茶で乳酸菌発酵しているものもあるので手軽に飲めます。

食物繊維も摂り方次第では「悪」にもなるので注意する

食物繊維
食物繊維

食物繊維は食べられるだけ食べればいいのでしょうか?それは違います。その摂取の仕方を間違えてしまうと、便秘がかえってひどくなることもあるからです。

まず、食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。不溶性食物繊維を多く含む食品には、たとえば玄米やゴボウ、ニンジン、ブロッコリーなどがあります。

一方、水溶性食物繊維は、ナメコや海藻類、アボカドなどの熟した果物に多く含まれています。食物繊維の摂取を心がけるあまり、カロリーが少ないからとサラダばかりを食べる人がいますが、そうすると不溶性食物繊維を多く摂ることになります。

その状態で水分が不足すると、便が硬くなってしまう危険性があります。食物繊維が多く含まれているというだけで、ある特定の食品ばかりを食べるのは、実はあまりよくないのです。

重要なのは、「不溶性」と「水溶性」の食物繊維をバランスよく摂取することです。その理想のバランスは、2対1です。腸の健康維持に最も有効と思われる比率ですので、目安として頭にいれておくといいでしょう。

「玄米菜食」は腸にとってプラスに働くか

玄米菜食
玄米菜食

近年の自然食ブームのなかでも、「玄米菜食」は健康志向の高い女性に人気の高い食事法といえます。たとえば「快腸を維持するための玄米」などもあります。現代人は脂肪や糖分を過剰に摂りすぎ傾向なので玄米菜食は合っていると考える人が多いのもわかります。

この玄米菜食を徹底した食事療法であるマクロビオティックは、高血圧や糖尿病、メタポリックシンドローム、大腸がんなどの生活習慣病予防に有効であるとされています。

玄米菜食の食事療法には、マクロビオティック以外にもいろいろな流派がありますが、いずれも、全粒粉穀類や野菜を中心にした低脂肪の食事がその大きな特徴です。

しかし、この理想的に見える食事法にしても、必ずしもよいことばかりではありません。場合によっては、腸の状態を悪化させてしまうことがあるのも事実です。

なかでも、慢性便秘で悩んでいる人には注意が必要です。とくに症状がひどいときに玄米菜食にすると、お腹の状態はさらに悪化し、腹部膨満感がひどくなったり、便が硬くなって排便障害を起こしてしまうことがあります。

これは、玄米などの全粒粉穀物や野菜を多く摂ることになるので、食物繊維のなかでも水に溶けにくい不溶性食物繊維の摂取量が多くなりがちだからです。

不溶性食物繊維を多く摂る場合は、同時に水分を多めに摂るか、水に溶けやすい水溶性食物繊維を併せて摂ることが必要です。
便秘と下痢で食べ分ける(水溶性・不溶性食物繊維)などが大切なポイントになります。

こうすることで、便の状態を軟らかくすることができます。慢性便秘で悩む人のなかにも、玄米食が中心の食事をすることで、症状が悪化してしまった人がいます。
そんな方の大腸内視鏡検査を実施すると、上行結腸に未消化の玄米が多数残っているケースもあります。玄米は栄養面ではとてもすぐれた食べ物ですが、よく噛まずに食べると消化に時間がかり、悪くすれば未消化になることがあります。

腸が健康な人にとっては体によくても、慢性便秘症の人や、胃腸が弱っている人、ストレスなどで腸のはたらきが鈍くなつている人が、白米を食べるのと同じような感覚で玄米を食べると、消化できずに腸の状態をさらに悪化させてしまいかねません。

そういった場合、玄米を食べるとお腹が張ってしまうという自覚のある人、また腸の運動が低下傾向にある人は、腸の状態がある程度改善されてから、少しずつ玄米を摂るようにしたほうがいいでしょう。
何度も繰り返しますが、玄米はよく噛んで食べることで効果がでるので、時間がない人もあまりおすすめできません。
食事の時間を十分に確保でき、ゆっくり良く噛んで食べることができる人の場合、玄米菜食は腸にもいい効果をもたらすでしょう。