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腸ストレスを取り去る生活習慣「何を食べるかではなくどう食べるか」

腸ストレスを取り除く食べ物については紹介のとおりです。食事は腸ストレスと深い関係がありますが、生活習慣も同じようにとても大切です。

「何を食べるか」も大切なですが、それ以上に、実は「どう食べるか」も重要です。繰り返しになりますが、1日3食をしっかり食べることが腸の健康には欠かせません。

とくに朝はしっかり食べたいところです。ぜん動運動が最も活発に起こる時間帯である朝に食事を抜いてしまうと、腸は正常には働いてくれません。

また、朝食を抜いてしまうと、前日の夕食から昼食までに間があいてしまうため、体はよりエネルギーを蓄えようとしてしまい、太りやすい体になってしまいます。

では、昼食なら抜いてもかまわないのかというと、これも腸の健康を考えればそうとはいえません。昼休みは、実は脳をクールダウンさせる重要な役割を担っているのです。

午前中に仕事をして、脳を興奮した状態のままにしてクールダウンさせないと、交感神経の緊張が午後まで持続することになります。

すると血圧や心拍数が上昇したままになり、胃腸のはたらきが低下してしまうからです。夕食は就寝3時間前までにすませることがベストです。

夜遅くの食事は胃腸に負担をかけるうえ、夜には体が脂肪を蓄えようとするモードになるため、太りやすくなるからです。3食を摂ることとともに、よく噛んで食べることも重要です。食事中によく噛むと、エネルギーの代謝が高まり、体温が上昇します。

この反応が最も大きいのが朝なのです。ですから、朝はとくに、しつかりよく噛んで食べるようにしたいもの。食事をよく噛んで食べることは、ダイエット面から見ても重要です。脳内に送られる糖分によって満腹中枢が満たされ、必要以上に食べることを抑えてくれるのですが、よく噛まずに早食いをしてしまうと、どうしても満腹中枢が刺激されず、食べすぎてしまうことになるのです。

料理はよく味わうだけでなく、「一口ごとに箸を置く」「小さなスプーンを使う」「お茶などを飲みながら食べる」などの工夫をして、できれば20 ~30分程度をかけて、ゆっくり食べるよう心がけましょう。

腸ストレスから腸を守るためのエキストラバージンオリーブオイル

腸ストレスにエキストラバージンオリーブオイル

腸ストレスにエキストラバージンオリーブオイル

エキストラバージンオリーブオイルは腸ストレスに万能

これまで腸ストレスを取り除く食品として、エキストラバージンオリーブオイルを何度も紹介しました。抗酸化作用、抗炎症作用にすぐれ、保温効果もあるオリーブオイルは、ストレスフルな現代日本人の腸には欠かせない食材です。

これまで食物繊維を摂っても全く便秘が改善されない…!オリゴ糖でもダメ!便秘薬やイサゴールはお腹を下してしまう…そんな人に注目していただきたいのはエキストラバージンオリーブオイルです。

ただし、オリーブオイルの場合、今日夕食に少し多めに摂ったからといって明日翌朝には快便!というわけにはいきません。
便秘や下痢が当たり前になっている人は、朝に便意がないとさすがに嫌気がさしているかもしれませんが、あなたが感じる以上に腸はもっとストレスを受けているのです。10日に1回1週間に1回、5日に1回、3日に1回、便秘はひとそれぞれですが、お腹が張ってしまう、吹き出物がでる、お腹がパンパンという状態ならやっぱり腸ストレスは深刻です。
言われなくてもわかっている!という人がほとんどだと思いますが、やっぱり腸が受けているストレスは深刻です。少しずつ改善するために、昨日より早く寝る、毎朝、同じ時間に起きる、3食の食事はよく噛んで食べるなどの生活習慣の改善を行った上でちょっとだけ質のいいエキストラバージンオリーブオイルをサラダにかけて食べる、パンにかけて食べる、パスタにかけて食べるなどの習慣を1日1回頑張ってみるといいでしょう。

オリーブオイルの腸のダメージを改善する効果について、最新情報です。そもそもオリーブオイルは、ヨーロッパでは便秘解消の秘薬として、古くから親しまれてきました。イタリアなどでは、子供の便秘予防にティースプーン1杯のオリーブオイルを飲ませるといいます。その有効性については、紀元前の時代にすでに知られていました。ヨーロッパでは薬代わりに使われているのです。

では、なぜオリーブオイルは便秘解消に有効なのでしょうか。

アメリカの科学者はオリーブオイルについて次のような実験を行いました。動物の空腸(小腸の一部)にオリーブオイルに多く含まれるオレイン酸と、これまた便秘対策に昔からその有効性が認められてきたヒマシ油の主成分であるリシノール酸を流して、小腸にとって、どのようにはたらくのかを比較しました。
その結果、それぞれを流して30分後に比較すると、オレイン酸のほうがリシノール酸に比べて小腸に吸収されにくいという結果が得られました。

つまり、オレイン酸を含むオリーブオイルは、短時間では小腸で吸収されにくいということ。その結果、オリーブオイルは、小腸であまり吸収されずに小腸内に残り、小腸を刺激し、また食物残直に混ざることで腸内のすべりがよくなることが判明したのです。

オリーブオイルの効果を知るために、さまざまな試みをしてきました。下剤を常用していた慢性便秘症の方に、オリーブオイル30ccを毎朝摂取してもらいました。すると、そのうちほとんどの方で下剤からの離脱、あるいは下剤の減量ができたのです。

とくに、便が硬かった患者さんにおいては、普通の軟らかさまで改善できました。以上の結果からも、便秘には、オリーブオイルによる食事療法は有用であることが確認でき、臨床の現場でも積極的に取り入れるようにしました。

腹部膨満感など停滞腸の症状を抱える方の場合、ティースプーン2杯程度のオリーブオイルでも有用であることがわかりました。とくに、センナや大黄、アロエなどのアントラキノン系の強力な下剤を連用していると、大腸メラノーシスの症状が表れ、腸管運動を停滞させ、排便困難をさらに悪化させる結果を招いてしまうことがあります。

しかも、アントラキノン系の下剤に頼り切ってしまうと、連用することによって効果がだんだん弱くなり、下剤の服用量がしだいに増加してしまうケースも多くあります。

このような場合、大腸粘膜下に黒いシミができるばかりでなく、腸神経系にも障害をもたらすことがわかっています。そんな慢性便秘症の方に、オリーブオイルを摂取してもらうと、症状が改善し、下剤の服用量の減量が可能になることもあるのです。

ピロリ菌退治

オリーブオイルを日常生活で効果的に取り入れるよい方法は、調理に使用する油を、エキストラバージンオリーブオイルに替えることです。
こうすることによって、動物性脂肪の摂りすぎによる病気を未然に防ぐだけでなく、エキストラバージンオリーブオイルの効能、効果による恩恵を受けることができます。つまり、一石二鳥の方法といえるでしょう。

オリーブオイルの効能について、最近わかったことのひとつが、胃潰瘍や胃がんとの関連が指摘されるピロリ菌撃退効果です。ピロリ菌は、正しくはヘリコバクターピロリ菌といい、オーストラリアのマーシャル博士が胃潰瘍や胃がんとの関連を証明したことで一般にも話題になりました。

ピロリ菌の保持者の胃がんの発症頻度は、そうでない人と比べると、5~10 倍にもなり、また世界保健機関(WHO)は1994年に胃がんの発症因子であると指摘しているほどです。

ちなみに、ピロリ菌は抗生物質によって除菌できますが、現在、健康保険で認められている除菌は胃潰瘍と胃がんなどについてのみです。

さらにエキストラバージンオリーブオイルには、このピロリ菌の増加を抑える作用があることがわかってきました。これは試験管内での実験ではありますが、スペインの科学者らにょって報告されています。

人工の胃酸や胃液を使用して、人間の胃と同じ条件にした試験管内に、エキストラバージンオリーブオイルに含まれるポリフェノールを入れ、さらに胃と同じ状態に近づけたうえで、ピロリ菌を加えたところ、ポリフェノールがピロリ菌の増加を抑える効果が確認されたのです。

近年ではほかにも、動物性脂肪をエキストラバージンオリーブオイルに替えると、胃潰瘍の患者さんの潰瘍が小さくなったという報告など、オリーブオイルの知られざる効用が次々と明らかにされています。今後のさらなる研究が望まれます。

認知症にも有効

最近では、認知症への効果も注目されています。認知症の問題は、超高齢社会を迎える日本社会においては、今後ますます深刻なものになるはずです。なかでも、高齢になるにしたがって発症しやすくなるのが、アルツハイマー型認知症です。

このタイプの認知症に対して、エキストラバージンオリーブオイルを多く摂取する地中海型食生活が有効であると報告されました。こちら
米国のコロンビア大学メディカルセンター研究内容は、ニューヨークに住む2258人の健康な高齢者を4年間にわたり経過観察したものです。その全員が精神医学的なテストを受け、18ヶ月ごとに脳の認知機能が観察されました。

その結果、対象者のうち10% 以上の262人がアルツハイマー型認知症と診断されました。さらに食事内容が地中海型食生活に近いほど、その発症リスクが低下することがわかりました。

地中海型食生活は、エキストラバージンオリーブオイルを多く摂取し、パンやパスタなどの穀類や、豆類、果物と野菜類、魚介類を多く摂るのが特徴です。

さらに、ワインを少々飲みますが、乳製品と肉類はあまり食べません。

実験の対象者の食事は0 から9までの「地中海型食生活スコア」で評価されました。その結果、そのスコアが1つ増えるごとに、アルツハイマー型認知症のリスクがほぼ10 %程度低下することもわかりました。

さらに、同スコアの評価によって、3つのグループに分けて、最もスコアが低いグループの人と比べて、中間のグループは15 ~20 %程度そのリスクが低下し、最もスコアが高いグループでは約40%もリスクが低下したというのです。

アルツハイマー型認知症を予防するための食生活において、最も重要なポイントは、アルツハイマー型認知症に見られる脳神経の変性(老人斑 の引き金となる活性酸素のはたらきを抑制すること。

つまり、抗酸化作用のある食べ物を多く摂ること。たとえばビタミンEやビタミンC、β1、カロテンなどです。それらは、エキストラバージンオリーブオイルや野菜、果実を豊富に摂ることで実現できます。

さらに、脳に良いとされるEPAやDHA は、青魚などに多く含まれています。また、神経機能を高めるビタミンB2はカキなどの魚介類と肉類に豊富に含まれています。
これらは地中海型食生活では馴染みのある食材ばかりです。ちなみに、この実験はフランスにおいても追試され、そこでも地中海型食生活を続けている人は、認知機能の低下がゆるやかでした。

腸が喜ぶエキストラバージンオリーブオイルの選び方

オリーブオイルなら、エキストラバージンオリーブオイルではなくてもいいのでは?と考える人がいるかもしれません。しかし、それは間違いです。
一番搾りで作られたエキストラバージンオリーブオイルと、精製されたオリーブオイルとでは、その成分には差が出てきます。

たとえば、オレオカンタールという抗炎症作用と抗酸化作用があるファイトケミカルは、一番搾りで作られるエキストラバージンオリーブオイルにだけ含まれています。

オリーブオイルは、バージンオリーブオイルと精製オリーブオイルの2つに大別されます。前者はオリーブの実から機械的に、あるいはほかの物理的な方法でのみ採取したものと定義されます。
その採取時にオイルの組成、さらには味や香りに変化を与えるような熱処理などの条件に加えられると「バージンオリーブオイル」と呼ぶことはできないとされています。

オリーブの実からオリーブオイルを採る4つの過程(破砕、撹拝、液体と固体の分離、オイルと水分の分離) 以外の処理を加えられていないもののみが「バージンオリーブオイル」とされるのです。
さらに、このバージンオリーブオイルは、味や香り、および酸度の細かな違いによって以下の4つに分けられます。

  1. エキストラバージンオリーブオイル
    味にも香りにもまったく欠点が認められず、しかも香りがフルーティなもの。酸度はオレイン酸換算でl%以下。
  2. バージンオリーブオイル
    味、香りともに欠点がなく、しかもフルーティなオリーブオイル。酸度はオレイン酸換算で2 %以下。
  3. オーディナリーバージンオリーブオイル
    味は良好で香りも悪くないが、酸度は3.3%以下。
  4. ランバンバージンオイル
    酸度が33.3%以上のオイル。

一口にオリーブオイルといっても、これだけの種類があるのです。腸の健康を考えるならエキストラバージンオリーブオイルを選びたいもの。
ちなみに、厚生労働省が出している指針として、1日に必要なエネルギーの20~25 %を脂質から摂るのがよいとされています。これは1日2000kcalとして、およそ50g。食材に含まれている脂肪分も考え合わせると、油として摂取するのは30 g(約30 cc= 大さじ2杯、ティースプーンだと、大きさにもよりますが5~6杯)以内に抑えておくのがいいでしょう。あくまで油なので摂りすぎれば太ります。
日本人は、体に悪い油はたっぷり摂っていますがこうした必要性の高い油は摂取不足傾向です。

免疫力アップのためのオリーブオイル
https://www.d-blood.info/olive-oil/