現代人特有の腸ストレス」カテゴリーアーカイブ

現代人ならではの 腸ストレス を紹介しています。腸にかかるストレスは便秘や下痢の原因になります。

難治のうつやアルツハイマーなども腸を元気にすることで治るケースがたくさんある

病巣は人間にとって根である腸に原因があることが多い

日本の登校拒否児童(小・中学校)は約17万5000人、うつの患者は97万人。なぜ、これだけ医療が発達しているのに、うつやひきこもりを治せないのでしょうか。

アルツハイマーやパーキンソン病といった難病が、あふれているのか。多くの人の疑問でもあります。もっと原始的な生活時代のほうがこうした病気は少なかったのです。

中国最高の医学書「黄帝内径」の中に、「治病必求於本」という言葉があります。これは、「病気を治すには必ずその本質を求めよ」という意味ですが、今の医療は本質に向かっていません。ですから、病気を治しきれないのです。

西洋医学では、症状はイコール病巣です。皮膚に症状があれば病巣も皮膚にあり、皮膚を治療します。ところが、東洋医学は違います。症状が皮膚にあっても、病巣は別にあると考え、それを追い求めます。

では、病巣(本質)はどこにあるのでしょうか。その多くは、腸にあります。

花や派菓が枯れたとき、一般的なプロの庭師なら根腐れを疑います。根っこは水や栄養を吸収するところ。そこが腐れば、花も葉も幹も枯れてしまいます。

人間も、同じです。栄養を吸収する腸は、木でいえば根っこ。その根腐れが、さまざまな病気の原因になっているのです。うつやひきこもりは、心の病といわれています。この心が宿るのも実は腸です。それは、生物の進化を見れば明らかです。

人類の祖先をたどると、ヒドラという腔腸動物に行き着きます。ヒドラは口と腸と触覚しかない動物で、「おなかがすいた」と感じるのも、「栄養を取れ」と指示するのも腸です。
つまり、すべて腸が考え、指令を出しているのです。この機能は、そのまま私たち人間にも受け継がれています。脳は、のちに腸から派生したにすぎません。

腸で考えて指令を出しているのは、基底顆粒細胞です。基底顆粒細胞は、舌や消化管の粘膜上皮、皮膚にも存在します。細胞の先端に微絨毛の冠をつけ、細胞の底にホルモンを含んだ顆粒を持っています。

腸の基底顆粒細胞は、微絨毛が食物などの入ってきた外部の情報を細胞に伝えます。また、5欲(食欲、性欲、睡眠欲、名誉欲、財産欲) を引き起こすホルモンを分泌しています。

代表的な認知症には、2つのタイプがあるといえます。1つは、脳の劣化による単純性認知症で、物や人の名前を忘れてなかなか思い出せない、いわゆる物忘れです。
もう1つのアルツハイマー型認知症は、「金をとられた」「飯を食わせない」といった5欲にまつわる症状が多いのが特徴です。それは、腸の基底顆粒細胞が劣化しているからだと考えられます。

柿と豚のラードは要注意

脳を頭蓋骨が守っているように、腸は腸内細菌に守られています。ビフィズス菌や乳酸菌などの有用菌は、腸内で乳酸や酢酸を作って腸内を酸性に傾け、病原菌をおさえたり、有害物質を分解したりしています。

この腸の働きは、ぬか床にそっくり。ぬか床は細菌が野菜を発酵させて、おいしい漬物を作ります。同様に、腸では細菌が発酵して腸の環境を整え、体にいい作用をもたらします。

漬物の味がぬか床で決まるように、人間の健康も腸というぬか床しだい。手入れを怠ると、ぬか床にカピがはえるように、腸も腸内細菌のバランスが崩れたり、大事な基底顆粒細胞が異変を起こしたりします。

うつ、ひきこもり、アルツハイマーなどの心の病は、腹診をすると、必ずおなかに違和感があります。動悸、痛み、つっぱり感、くすぐったさ、ぽちゃぽちゃ感、こうしたおなかの状態に応じて、漢方薬を処方すると、腸の環境がよくなって、心の病が改善していきます。

腸の改善でうつやアルツハイマーが治るというと、信じられないかもしれませんが、そういう事例は多数あります。うつの患者さんは、8割潮は社会復帰できるくらいに回復しています。
最近は、薬ばかりでなく初期のうつであればよい製品がでています。腸を改善しながら同時併用すればさらに効果は高まります。
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腸を改善するために必要な3項目は以下のとおりです。この3ポイントをしっかり抑えることがまずは必須となります。

  1. しっかり噛んで食べる
    野菜を適度な大きさに切ってぬか床に漬けるように、よくかんで食べ物を吸収しやすい状態にすれば、腸の負担がへります。
  2. 腹8分目にする
    ぬか床は、たくさん漬けすぎるとうまく漬かりません。おなかも食べすぎると消化不良を起こすので、食事は適量にとどめます。
  3. 腸を冷やさない
    ぬか床も腸も、冷やすと発酵が進みません。これは、単に冷たいものを食べないということではなく、体を冷やす食材を食べないということ。柿と豚のラードは特に冷えるので要注意です。

日本では、「三つ子の魂、百まで」といいますが、腸の基底顆粒細胞や腸内細菌は、生まれて3歳ごろや離乳期までに完成します。ですから、それまでは、味の濃いもの、刺激の強いもの、抗生剤などの薬を与えないことが大事です。
この時期の食事や育て方が、後に心の病の原因になることがあるのです。

一定以上の良質の油の摂取も重要です。
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免疫ストレス「急増するガン、アレルギー症状との関連も」

免疫力

免疫力


便秘の症状に困り果てたAさんは、生活をよくよく振り返ってみると、便秘だけでなくほかにもさまざまな症状に悩まされていました。若い頃はテニスやスキーなどスポーツが得意で体力が自慢だでした。

しかし、スポーツから遠ざかって10年以上経過した30代後半なった頃から、疲れが取れにくく風邪を引いても治りにくいなど、体力の低下が気になり始めたそうです。

便秘の症状が出始めたのも、ちょうどその頃と重なります。介護の仕事に就いているAさんは、仕事場での過労やストレスがそれらの原因ではないかと考えていました。

しかし、問題はどうもそれだけではないようなのです。たとえば、食事はきちんと1日3食を摂るよう心がけていたそうですが、実際にはその時間帯はまちまちで、昼食が夕方頃になったり、夕食を摂るのが深夜になることもしばしばで、ときには忙しさのあまり昼食を抜いてしまうこともあったそうです。

そのため、その内容もおのずとインスタント食品などが多く、自炊はごくまれだったとのこと。しかも、便秘がひどくなってからは、肌荒れも気になるようになり、それがまたストレスになるという悪いスパイラルにはまってしまったようです。

Aさんの不調の原因はいったいどこにあるのでしょうか?

これまで見てきたように、私たちの健康と腸内環境は、とても深く結びついています。そのひとつの要因が、腸の免疫機能にあります。
腸管には体内で最大の免疫器官があります。そして、この腸内の免疫と腸内細菌には密接な関係があることがわかっているのです。
腸には、約500種類、100兆個の細菌がすみついています。それら腸内細菌は、乳酸菌に代表される「善玉菌」と有害な「悪玉菌」、さらに腸内の環境によっては、そのいずれにもなりうる「日和見菌」を加えて3種類に分類できます。

腸管の内側、腸壁に無数にあるひだのなかに群生するこれらの細菌のうち、善玉菌は食べ物の消化・吸収の促進、ビタミン合成、腸管運動の促進だけでなく、腸内を酸性にして、痛原菌をやっつけたり、免疫力を高めてくれたりもします。乳酸菌やビフィズス菌などはその代表です。

一方、ウェウルシュ菌やブドウ球菌、大腸菌などに代表される悪玉菌は、腸内をアルカリ性にし、腸内の腐敗を引き起こし、発がん物質や毒素のある有害物質を生み出します。
体の抵抗力を弱め、下痢や便秘の原因にもなります。腸内ではこれら善玉菌と悪玉菌が絶えず勢力争いをしており、ちょっとしたバランスの変化によって、一気に変わってしまいます。

たとえば、食事内容や睡眠、ストレスや健康/状態などが、腸内細菌のバランスに大きな影響を与えているのです。実はこの腸内細菌のバランスが、免疫システムにとても重要です。近年、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状に関して、腸内細菌との関わりが指摘されています。
花粉症はは腸を整えて根治する

アレルギー症状は、現代人にはおなじみですが、免疫機能の過剰反応によるものです。近年の研究によれば、アレルギー患者とそうではない健康な人では、腸内細菌叢(さまざまな腸内細菌が集まった状態) に違いがあることが指摘されています。

善玉菌をサポートする細菌群の多い人はアレルギー疾患にかかりにくい傾向がある、という報告もあるほど。アレルギー疾患のある人の腸内細菌叢の異常は、花粉症などアレルギー症状が発症する以前から認められることから、腸内細菌叢の異常と、アレルギーの発症には何らかの関係があると考えられています。

このように、腸内細菌のバランスは、免疫システムにおいて重要な位置を占めている、と考えられるのです。

欠食・偏食ストレス」でも紹介していますが、1日1食など食事量を極端に減らしてしまうと、その分、体重は減るかもしれませんが、それに伴って筋肉量も落ちてしまいます。この筋肉量の減少もまた、「免疫ストレス」を増大させることになるのです。

免疫を担う細胞やリンパ球などの栄養分になつているのが、アミノ酸の一種である「グルタミン」。実はこのグルタミンは筋肉から供給されているからです。
そのため、食事の量を極端に減らすと、それに伴ってたんばく質の摂取量が減り、筋肉量も減少するので、いざというときにグルタミンの供給量が不足してしまうことになります。その結果、リンパ球がうまくはたらかずに免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなるなどの悪影響が心配されます。

Aさんが気になっていた疲れや、風邪が治りにくいなどの症状は、グルタミン不足による免疫力の低下が原因ではないかと考えられるのです。食事の大切さは健康を害したときにしか自覚できませんが、これを機に食事の大切さを理解してほしいと思います。いいかげな食習慣=腸ストレスなのです。

心理ストレス「過敏性腸症候群などをもたらす、腸と脳の関係」

IT企業でのストレス

IT企業でのストレス


次の例はIT企業に勤める男性Dさんのケースです。Dさんは、40歳と同時に転職を決意し、現在の会社に就きましたした。環境の変化をきっかけにめきめきと頭角を現し、また社内での人望も厚く、これまで順調に昇進を重ねてきました。やる気に満ちており仕事への情熱も最高潮でした。

手がけた仕事の社外評価は高く、仕事へのやりがいも感じており、会社での待遇に対する不満もいまのところはなく、すべてが順調だと感じていたようです。

しかし、ここに思わぬ落とし穴がありました。真面目な性格のDさんは、その丁寧な仕事ぶりが評価されてきたわけですが、昇進するにつれて重くなつていく責任と、求められる結果が次第に大きくなっていくことに、いつしかプレッシャーを感じていたのかもしれないといいます。というのも、仕事そのものは順調だったため、ストレスを感じているという自覚がなかったのです。

しかし、そんなプレッシャーに最初に反応したのは、Dさんの腸でした。いつしか、便秘と下痢を繰り返すようになりました。ときどき症状は収まるものの、すぐまたぶり返すなど、一向に改善する兆しがないため、心配になつたDさんは検査をしました。

診断結果は、過敏性腸症候群。仕事のストレスが原因ではないかと指摘すると、初めて自分が感じていたプレッシャーに気づきました。

現在、Dさんのように、過敏性腸症候群を訴える人が増えています。その主原因は、ストレスフルな社会環境にあるといえるでしょう。
経済の急速なグローバル化に伴い、企業間の競争はサバイバル戦の様相を呈しており、労働環境は厳しさを増すばかりです。また、日常生活においても家事や育児、介護などに忙しく、息つく暇もないといった嘆きも聞かれます。実は、腸はこうした心理的なストレスをを感じやすい器官なのです。

たとえば重要な商談や面接に臨む際に、緊張のあまりお腹が痛くなったことがあるはずです。あるいは、旅行や転勤などのように急激な環境の変化によって、便秘になってしまったという人もいるでしょう。

それは心理的なストレスが、腸にとても大きな影響を及ぼしていることの証でもあります。では、なぜ腸は心理的ストレスに弱いのでしょうか。

腸は、脳に次いでたくさんの神経細胞があることから、「第2 の脳(セカンド・ブレイン)」といわれています。そのメカニズムはよくできたものです。腸管を食べた物が通過すると、腸管の筋肉にある神経がこれを感知します。

するとホルモンの一種であるセロトニンという神経伝達物質を介して腸管を動かすよう命令が伝わります。このような連動がぜん動運動へとつながり、腸の活動がスムーズに行われるのです。

つまり、腸には独立した「脳」があるといっても過言ではないのです。腸はこのような独立した神経系を持つ一方で、脳とも密接に結びついています。ぜん動運動によって便が直腸に達したところで私たちは便意を感じるのですが、これは便を受けた直腸が、脳に「便が届いたよ」という信号を出すからです。

このような腸と脳の密接な関係については、近年とくに注目が集まっているのです。腸の異常は脳に、脳の異常は腸に大きな影響を及ぼすこともわかってきています。

そして多くに共通するのは、「イライラ」や「ウツウツ」とした心理的ストレスを抱えている点です。これは腸の異常が脳に伝わるためではないかと考えられます。また、脳がストレスを感じると、これが腸の神経にも伝わり、お腹の調子が悪くなってしまうのです。