腸のためによくない食べ物 赤身肉 で豚と牛の赤身肉は、大腸ガンを誘発するからです。腸のお手本の食事としては多くの専門家が「地中海式食事法」を推奨します。地中海式は、肉を食べるのは1ヶ月に数回となっています。
腸のためによくない食べ物 赤身肉 (豚と牛)
実はここにとても驚きの研究結果があります。それは、赤身肉(牛肉と豚肉が対象。鶏肉は除く)は大腸がんのリスクを確実に上げるとされ、大腸がんの最大の危険因子のひとつといわれているのです。
この調査報告書「食物・栄養とがん予防‥世界的見地から」は1997年にアメリカがん研究財団が、世界がん研究基金の協力を得てまとめたものです。
食事とがんの関係における、科学的にももっとも信頼できる内容です。その一部が改訂された2007年の最新版で報告されていたのが、赤身肉と大腸がんの関係性なのです。
ではなぜ赤身肉が危険なのか? その理由は次の3つです。
- 肉を食べると脂質を多く摂取することになり、これがコレステロールや飽和脂肪酸の摂取量の増大につながる。
- 肉を焼くと焦げることもあるが、しっかり火が通された肉を好む人のほうが、大腸がんになりやすい傾向がある。
- 赤身肉は他の部位に比べて鉄分が多い。適量の鉄分は身体に必要だが、脂質と一緒の場合、がんの発症のきっかけとなる活性酸素を作り出しやすくなる。
というのが主な理由です。
結論として赤身肉は控えるべき、という意見もありますが、長年、日本人の腸を診察してきた現場の医師の見解では、1週間に1~2回程度、少しだけ食べるのであれば、あまり問題はないそうです。
これもダメ、あれもダメ、と必要以上に我慢することは、逆に食生活にストレスが溜まってしまって、腸に逆効果になることも考えられます。
しかしトンカツを食べるつもりで、店に入って、そこにチキンカツがあったら、じやあ赤身の豚肉ではなくて、こっちにしてみようかなと考える行為が大事なのです。トンカツを食べたら、しばらく意識して野菜中心にしてみたりと、要はバランスなのです。しかし腸のための食生活を続けていくと、自然と身体が腸によいものを求めるようになってきます。その時期がくるのを待つのも健康のひとつの楽しみでもあります。
牛肉や豚肉の赤身肉が大腸がんのリスクを高める可能性があるという研究結果がいくつかあります。ここでは、その理由と腸の健康に悪影響を与える可能性がある食品について説明します。
赤身肉と大腸がんのリスク
- 発がん性物質の生成:
- ヘム鉄: 赤身肉に含まれるヘム鉄は、腸内で発がん性の化合物(例: ニトロソ化合物)を生成することがあります。これが腸の内壁に影響を与え、大腸がんのリスクを高める可能性があります。
- 調理方法: 高温で調理した赤身肉(特に焼きすぎた場合)には、発がん性物質(例: ヘテロサイクリックアミンやポリサイクリックアロマティックハイドロカーボン)が生成されることがあります。これらの物質が腸の細胞にダメージを与える可能性があります。
- 腸内フローラへの影響:
- 脂肪分: 赤身肉には比較的多くの飽和脂肪が含まれており、腸内の善玉菌のバランスを崩す可能性があります。腸内フローラのバランスが崩れると、腸の炎症が促進され、がんのリスクが増加することがあります。
- 腸内炎症の促進:
- 長期的な摂取: 赤身肉を長期間大量に摂取することで、腸内に慢性的な炎症が引き起こされる可能性があります。慢性的な炎症は、大腸がんのリスクを高める要因の一つとされています。
腸の健康に悪影響を与えるその他の食品
- 加工肉:
- 例: ソーセージ、ベーコン、ハムなど。
- 理由: 加工肉にはしばしばナイトレートやナイトリト、保存料が含まれており、これらが体内で発がん性物質に変わることがあります。加工肉は赤身肉よりも大腸がんのリスクを高めることが多いとされています。
- 高脂肪食品:
- 例: フライドポテト、揚げ物、脂っこいスナック。
- 理由: 高脂肪食品は腸内フローラを乱し、腸内の炎症を引き起こすことがあります。これが腸の健康に悪影響を与える可能性があります。
- 精製された炭水化物:
- 例: 白パン、白米、砂糖を多く含む食品。
- 理由: 精製された炭水化物は腸内の善玉菌を減少させることがあり、腸内フローラのバランスが崩れることで便秘や腸内炎症の原因となることがあります。
- 高塩分食品:
- 例: 加工食品、スナック類、塩分の多い調味料。
- 理由: 高塩分の食品は腸内の微生物環境を悪化させることがあり、腸の健康を損なう可能性があります。
健康的な選択
- バランスの取れた食事: 赤身肉や加工肉の摂取を控え、野菜、果物、全粒穀物、魚、ナッツなどの食品を中心にしたバランスの取れた食事を心がけることが腸の健康に役立ちます。
- 調理方法の工夫: 高温調理を避け、蒸し料理や煮込み料理など、比較的低温で調理する方法を選ぶと良いでしょう。
- プレバイオティクスとプロバイオティクス: 食物繊維が豊富な食品や発酵食品を積極的に摂取し、腸内フローラのバランスを保つことが重要です。
腸の健康を保つためには、食材の選び方や調理方法に気を付け、全体的な食生活を見直すことが大切です。