現代人特有の腸ストレス」カテゴリーアーカイブ

現代人ならではの 腸ストレス を紹介しています。腸にかかるストレスは便秘や下痢の原因になります。

欠食・偏食ストレス「腸のリズムを狂わせ、便秘などを引き起こす」

偏食

偏食


食事の量を極端に減らすダイエット法の問題点は食物繊維も同時に摂取量が減ってしまうため腸ストレスに結びついてしまいますが、偏食や食事抜きによる悪影響はそればかりではありません。

偏食ストレスによる体の不調を訴えるAさんのケースを見てみましょう。会社員のAさんは、極端に朝が弱く、出勤時間に間に合うギリギリまで寝ているタイプでした。

もちろん朝食を食べる時間はありません。朝早く起きられたとしても、お腹がすいていないため、ほとんど朝食を食べていませんでした。
ダイエットにもなりそうだからと、むしろ意図的に朝食を抜くこともありました。朝食を抜くなど不規則な食生活をしている一方で、ダイエットや健康に興味を持っていたので毎日ではないものの積極的に玄米食を摂るようにしていたそうです。

しかし、そんな生活を続けるうちに、常にお腹が張っているようで、いつしか食欲もなくなり、昼と夜は食べていたものの、その量はさらに減っていきました。その原因を、仕事のストレスによるものだろうと軽く考えていましたが、しだいに仕事の疲れが抜けにくくなり、日中ずっとつきまとう倦怠感が気になり始めました。

Aさんの体に何が起こっていたのでしょうか。「腸の欠食・偏食ストレス」についての問題点です。

朝食や、あるいは夕食を抜くなど、不規則な食生活や、健康によいからと玄米やヨーグルトばかり食べてしまうなど偏った食生活による「欠食・偏食ストレス」は、腸のはたらきを停滞させてしまいます。

実は腸にとっては、何をどれだけ食べるかだけでなく、そのタイミングも重要です。食べたものが胃腸に入ると、副交感神経のはたらきによって胃・結腸反射という反応が起こります。
貯留していた食物残注が下行結腸まで移行すると、大ぜん動が起きて便が一挙に直腸まで運ばれて、排便に結びつきます。

朝はまさに副交感神経が優位になっている時間帯です。このときにしっかりと食べれば、反射的に大腸が収縮する胃・結腸反射が起こり、それと同時に大ぜん動が起こります。

これによって、下行結腸やS状結腸にたまっていた便を直腸まで強く押し出し、排便を促すことができるのです。日に数回起こる腸のぜん動のなかでも、朝の時間帯が最も強いことが知られており、それは副交感神経が活発で、さらに腸神経もはたらきやすい状態にあるからです。

このように、腸が最もはたらきやすい朝に食事を抜くとどうなってしまうでしょうか。まず、胃・結腸反射が起こらず排便が滞ります。すると腸のはたらきは停滞し、お腹が張ったり、便秘がちになるなどの症状が出てきます。

このように、腸にとっては「何を、いつ、どれだけ食べるのか」が重要です。腸に定期的に刺激を与えて動かすには、3食しっかり食べること。とくに朝食は抜かない。これが鉄則です。

低体温ストレスが免疫力も下げてしまう理由

低体温

低体温


低体温ストレスは、腸の不調だけではありません。近年はさらにさまざまな病気との関わりが注目されており、たとえば免疫力と冷えとの関係も明らかになってきました。

細菌やウィルス、がん細胞などから私たちの体を守ってくれる免疫機能を担っているのが、白血球中の顆粒球やリンパ球です。これら免疫細胞が最も効率よくはたらくためには、ある程度の体温が必要です。

健康な人を対象にした実験では、「体温が高い人ほどリンパ球の数が多い」ことがわかっています。つまり、体温が高い人ほど病気にかかりにくいといえるようです。逆にいえば、体温が低下するとリンパ球の数が減少し、免疫力に悪影響を及ぼす可能性があるということでもあります。
ただし、体温が1皮下がると免疫力が何割り下がるというようなことがいわれたりしますが、まだ確かなことはわかっていません。

なお、早期胃がんの患者さんと健康な人を対象にリンパ球の数を比較した調査では、ガン患者さんのほうがその数が少なかったことが確認されていますし、進行性の胃がんや大腸がんの患者さんによる同様の調査によれば、リンパ球の減少がさらに顕著だったという報告もあります。
したがって、免疫力を維持するためにも、体を冷やさないことはもちろん、「人体最大の免疫器官である」腸を温め、「低体温ストレス」から腸を守ることが大変重要なのです。

低体温ストレス「冷えが、腸のはたらきを低下させ免疫力も低下」

低体温

低体温


少し前だったら子供に向けて「お腹を冷やすな」とよく注意さましたがが、最近はそういったことを言う大人もずいぶん減りました。

近頃では1年を通して、足やお腹を露出しつつ、コートだけは着ているというような薄着の若い女性も目立ちます。26 歳のBさんの例です。
Bさんは、長年、慢性的な便秘に悩んでおり、とくに冬場にその症状が強く表れていました。実は、こうした症状の原因の約ほとんどは「冷え」なのです。
便秘は冷えが原因というサイトを見ると、さまざまな冷えによる腸へ悪影響が紹介されています。

体が冷えることで腸のはたらきが停滞し、便秘を招きやすくなってしまうのです。Bさんも以前から冷えの自覚症状を持っていました。
彼女は、冬場でも、湯船にじっくりとつからずに入浴をシャワーのみですませていたり、寒いからと外出を控え、ほとんど運動をしないなど、薄着以外にも冷えを招きやすい習慣が見つかりました。

こうした日常の生活習慣が積み重なり「腸の低体温ストレス」を増大させていたのです。さらに最近では夏の暑さがいつまでも続く分、秋が短くなって一気に冬の気温になる、という季節変化パターン化しています。

この温度の急激な低下や落差も、低体温ストレスを招く原因と考えられます。Bさんが特別ではなく最近の女性の典型的パターンです。
「腸の低体温ストレス」は、腸の不調ばかりではなく、抵抗力も弱まりますので、冬場には風邪を引きやすいなど、さまざまな病気を招きやすくなっています。まさに「冷えは万病のもと」なのです。

体温調整が乱れる日常の生活習慣

ここ最近、低体温症という言葉を耳にする機会が増えてきました。それだけ現代人の体は「低体温ストレス」にさらされやすくなつているといえるのかもしれません。
人の体温は37度に神が定めた によれば頑張って働いて、ストレスに耐えて、体はもう悲鳴を上げています。その悲鳴が「低体温」です。人間の体温は、本来、37度が自然なのです。
37度あったら風邪気味?かと思ってしまいます。でも本来は37度が正常ということなのでやっぱり低体温であることに間違いあいりません。

そもそも「冷え」とは何でしょうか。この概念は東洋医学的なもので、西洋医学には存在しません。西洋医学的に「冷え」は循環不全、つまり血行の不足、または代謝の低下によって起こる熟再生不足と捉えられます。

わかりやすくいえば「血行不良」です。この血行不良によって、栄養素は全身に回りにくくなり、細胞のはたらきが低下してしまいます。
その結果、熱産生率も下がり、さらなる体温の低下を招く、という悪循環を引き起こしてしまうのです。ただ、「冷え」は体の防御反応のひとつでもありますので、冷えを感じることは体が正常にはたらいていることの証です。

健康な人の場合、体が冷えたとしても衣類を着たり、体を動かしたりすることで温まり、それによって血行がよくなれば冷えも改善されます。

これは寒さによって収縮していた血管を拡藤させたり、暑くなれば汗をかいて体温を下げようとする体温調節機能によるものです。
この体温調節機能は自律神経によってコントロールされています。ところがBさんのように慢性的に冷えにさらされていると、自律神経のはたらきが乱れるようになり、体温調節機能が正常に機能しなくなってしまうのです。

この慢性的な冷え症は、停滞腸の原因にもなります。20~40代の女性の多くは便秘に悩んでおり、同時に「冷え」を訴える人が非常に多いです。

「夏のエアコンが苦手で膝かけが手放せない」「冬の寒い時期には、靴下をはかないと眠れない」など、とくに冷えの症状が悪化したときに、便秘もひどくなる傾向が見られます。

それは慢性的な冷えによって、自律神経が正常にはたらかなくなったために、交感神経が刺激され、腸のはたらきが停滞してしまうからです。

また、動物実験では、腸への血流量が減少すると腸管の運動が鈍くなることがわかっています。つまり、交感神経が優位な状態が続いて血管が収縮すれば、血行が悪くなり、腸に行く血流量も減少します。

その結果、腸管運動が低下すると考えられるのです。そもそも、女性はなぜ冷えやすく、停滞陽や便秘になりやすいのでしょうか。

その原因として一般的には次のようなことが挙げられます。

  1. 女性は男性に比べて筋肉の量が少ないうえ、運動不足などによって、基礎代謝量が少なく、消費するエネルギーの量そのものが少ない。
  2. とくに最近の若い女性の場合、背が高く手足も長いので、体の表面積が大きくなってしまっている。
  3. 住宅でいえば断熱材の役割を果たすべき皮下脂肪が少なく、放熱量が多い。

などです。こうした条件から浮かび上がってくるのは、身長が高くてやせている、ファッションモデルのような女性です。最近の若い女性が理想とする体型そのものです。

それらのほかにも、とくに冬場は体が冷えてしまうからと水分摂取を控えてしまったり、寒いからと外出を控えて運動量が減少してしまうなどの要因が、腸のさらなる悪化を招いていると考えられます。

さらに、女性の場合はホルモンの影響で、月経前の黄体ホルモンが分泌されている時期(黄体期)は、とくに手足の末梢が冷えやすくなっています。
また、この黄体期には、腸管の動きが鈍くなりやすく、停滞腸や便秘になりがちです。中年以降の女性に多く認められる冷えの場合は、更年期によるホルモンバランスの乱れに加えて、加齢による基礎代謝の低下が原因であると考えられるのです。男性の場合も冷えとは無関係ではありません。とくに中年以降になれば、運動不足など影響で、筋肉量が低下して冷えを招きやすくなります。また、過度なストレスやビールなどの冷たい飲み物の大量摂取も、その引き金になってしまいます。