腸の病気は年々若年化している

40~50代
40~50代

腸の病気が若年化しているのは、大腸がん患者の増大を見れば誰でもすぐにわかります。大腸がんの雁息率は一般的には、50 代から上昇し始め、高齢になるほど高くなります。

しかし、1970年代には40 代の患者数はごくわずかでしたが、近頃ではそれほど珍しいものではなくなってしまいました。
また、ポリープのなかでも最もがん化しやすいとされる腺腫性のポリープの多くはS状結腸や直腸にできやすく、発症頻度は比較的高いほうで、50~60代では約3割の人に見つかります。

こちらも最近では若い人の発生率が高くなっており、40代でもその確率は以前に比べて高くなっています。ポリープが必ずがんになるというわけではありませんが、そのポリープが便のたまるS状結腸や直腸にできやすいという事実から、医師の多くは便秘と大腸がんには何らかの関連があるのではないかと考えています。

大腸がんの発生部位で最も多いのが直腸がんで約4割です 。それに続くのが、直腸の手前にあるS状結腸で約3割です。直腸は、腸による消化・吸収の最終地点として、食べたものに含まれる添加物などのがん化促進物質が、最も濃縮された状態で下りてくる場所です。

よって、便秘になることで、それらの内容物が直腸に長くとどまってしまうことが、大腸がん発症の要因のひとつになっているのではないかと考えられるのです。
直腸の手前にあるS状結腸でがんが多く見つかるのも、同様の要因によるものだろうと推測されます。以前は少なかった大腸がんの発生数がこれだけ増えたのは、日本人の腸内環境の悪化がからんでいることは間違いないでしょう。

大腸がんは2003年以降、女性のがん死因の第1位を占めています(男性は3位。ちなみに、平成10年の「国民生活基礎調査」では便秘であると回答した人は、人口1000人あたり女性46.7人、男性で18.6人でしたが、平成2年の同調査では女性で50.6人、男性で24.7人と、その数は増加傾向にあることがわかります。

さらに、潰瘍性大腸炎やクローン病といった腸の疾患も増えています。潰瘍性大腸炎は、大腸に炎症を起こす病気で、びらんや潰瘍などが直腸から連続して結腸まで発生し、症状としては下痢や下血、腹痛、発熱などが見られます。
重症例で10年以上経過すると、大腸がんのリスクが高まってきます。クローン病は、食道から胃、小腸、大腸、肛門までの消化管全体に炎症が多発したり、潰瘍ができたりするのが特徴です。
腹痛、下痢、下血、発熱、体重減少などの自覚症状を伴い、治療がやや困難な病気です。いずれも、1980年代の日本ではほとんど見られない疾患でした。ところが、食生活が欧米化(正しくは、北欧米化) するにつれて、これらの患者数が増加したことは確かです。
現在、クローン病の患者は約2万8000人、潰瘍性大腸炎ではなんと約13万人いると推定されています。
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