低体温を取り去る食べ方

低体温ストレス
低体温ストレス

低体温については、免疫力を低下させてしまうということで紹介していますが、体を温めて、腸を動かすのに最適なメニューがあります。それは、もはや国民食として定着しているカレーです。

本格カレーの腸を温める効果

カレーライスを食べたあとには、ジワッと汗をかき、体はて全体が火照るような感覚になったことがあるはずです。それはカレーに含まれるシナモンやジンジャーなど300種類以上が入っているとされるスパイスによるものです。

このスパイス効果について、興味深い研究があります。日本薬科大学による、本物のカレーと、比較のために作られた疑似カレーを、冷え症の女性に食べてもらい、体表温度や深部温度を測定した実験です。

なお、本物のカレーには、シナモン、ジンジャーなどのスパイスがたっぷり入っています。その結果、疑似カレーでは一時的な体温上昇は見られるものの、食後しばらくすると体温は元に戻ってしまいました。

一方、本物のカレーを食べたグループでは、90分後も体温が上昇し続けたことが確認されています。この実験からもシナモンやジンジャーなどのスパイスが豊富なカレーは、体を温めるには持ってこいの食事だといえるのです。

では、どのようなスパイスが温め効果をもたらすのでしょうか。カレーに含まれる主なスパイスといえば、ターメリックです。一般的にカレーの黄色は、このターメリックによるものです。

カレー粉の約40%がこのターメリックによるスパイスだそうです。生薬ではウコンとしても知られており、抗菌作用、健胃作用、代謝克進、血行促進作用などがあります。ウコンの効能、効果についてはこちら。

ここ最近の研究ではがん予防に対する報告もあるほどです。また、動物実験ではありますが、ターメリックの色素成分であるクルクミンに、腫瘍の増殖を抑える効果が認められています。ほかにも、シナモンやジンジャー、カルダモン、クミン、コリアンダー、クローブ、チリペッパーなど、体にいい効能を持つスパイスが豊富に含まれています。

このように、カレーはさまざまな効果が期待できるスパイスの宝庫です。市販のカレー粉やカレールウにも含まれていますが、スパイスから手作りしたほうがたくさん摂取できます。たまには本格カレーを作ってみてもいいかもしれません。そうすれば、腸を長時間温めてくれる、おいしくて、より健康にいいカレーができあがります。
カレーが心筋梗塞の予防にというのもかなり興味深いです。
カレーを週に何回か食べれば、腸のためにも心臓のためにもよさそうです。

シナモンジンジャーの温め効果

さきほどのカレーのスパイスの中にシナモンやジンジャーが温め効果があるということで紹介しましたが、こおn2つを合わせて飲んでしまおうというものです。
「シナモン(桂皮)」と「ジンジャー(生姜)」は、古くから漢方製剤として使用される素材でもあります。
材です。
シナモンの主成分は、ケイヒアルデヒドには、血流を増加させる作用があり、末梢血管を拡張させる作用が確認されています。つまり血管を拡張して血行をよくする作用が期待できるのです。

ジンジャーは、ショショウガ科の草木で、有効部分は根茎です。マウスによる実験では、ジンジャーの辛味成分のうち「6-ショウガオール」や「10-1ショウガオール」という物質に、体温の降下を抑制する効果が認められています。「6-ショウガオール」は、生の生姜にも含まれています。

ジンジャーは、西洋でも、胃腸への薬効が高いハーブとして古くから愛用されており、消化管のはたらきを整え、胃腸にたまったガスを排出させる作用もあります。

このシナモンとジンジャーがともに使用されている漢方製剤に、「桂枝加芍薬湯」と薬があります。この桂枝加芍薬湯は、芍薬やシナモンを主成分に、ジンジャー、甘草などから構成されます。

桂枝加芍薬湯は、体が冷えやすい人や、胃が弱い人に有効とされる薬で、お腹の張りが強かったり、痛みがある人に処方されます。桂枝加芍薬湯についてはこちら。

とくに虚証といって、冷感を伴う人に向く漢方薬で、軽い便秘や、便秘と下痢を繰り返す過敏性腸症候群の治療薬としても処方されてきました。

こうした薬効をから気軽に日々の食事に取り入れやすい「シナモン・ジンジャー・ティー」です。市販のシナモンの粉末とジンジャー、適量のオリゴ糖をカップに入れ、お湯を注ぐだけの簡単なものです。

実際にどれくらい温め効果があるのかが重要ですが、どちらも飲んですぐは、体温上昇が認められました。しかし、時間の経過とともに差が出てきました。

シナモンとジンジャーには体温上昇作用があるというよりは、温かいお湯によって一時的に上昇した体温の低下を防ぐ作用、つまり体温保持作用があることがわかりました。
温かいシナモン・ジンジャー・ティーによって、体温を上昇させ、少しでも長い間、体を温めておくことは、腸を温めて、動かすのにとても有効です。

エキストラバージンオリーブオイルのみにある高い保湿力

腸の保温効果においてエキストラバージンオリーブオイルはすぐれた効果があります。東日本大震災時に、震災後、急激な環境の変化によるストレスで便秘になったり、トイレ不足が原因の便秘など、さまざまな腸のトラブルが多数起きました。
それに関して、日常生活や日常品を用いて解決できることはないかと多くの人が考えました。

当時は、季節的にもまだ寒く、お腹が冷えてしまうことも問題になっていました。阪神淡路大震災のときには、被災者の約40% が、被災後に便秘になったそうです。やはりこのときも1月の寒い時期でしたので、お腹の冷えの影響は大きかったのでしょう。

お腹の冷えを解消するには、直接温かいものを飲むことが有効です。たとえば、白湯です。寒い時期に白湯を飲むだけでいくらか体が温まります。

しかも水分を摂取することで便秘の解消にも効果があるでしょう。しかし、これだけではなかなか排便促進に至りません。

そこで、排便促進効果を持つエキストラバージンオリーブオイルを摂るように考えました。オイルそのものだけでは、その味に抵抗を感じる人もいるようなので、たとえば、災害避難時だったこともあり、手に入りやすく調理も簡単なカレー味のカップ麺に、エキストラバージンオリーブオイルを入れて摂取してもらいました。

カレーにオリーブオイル? と思う方もいるかもしれませんが、とてもおいしいのです。しかも、お腹の温かい感覚が、ただのカップ麺よりも長い時間持続するように感じられたのです。

次のような実験があります。80度の白湯180mlを300mlのビーカーに入れたものと、80度のお湯に小さじ1杯(約5ml)のエキストラバージンオリーブオイルを入れたビーカーとで、時間経過とともに低下する温度の差を比べてみました。すると、50分後になんと7.4度の温度差が生じたのです。
それは想像以上のものでした。油なら同じように効果があるかというと、そんなこともなく、同時にサラダ油との比較もしましたが、エキストラバージンオリーブオイルのほうが高い保温力があることがわかりました。

その秘密は「油膜」にあります。サラダ油などに比べて、エキストラバージンオリーブオイルの油膜は均一に薄く広がった状態が保たれるために、すぐれた保温効果を発揮するのだろうと考えられます。

就寝前ならオリーブココアがおすすめ

このオリーブオイルの保温力をさらに高め、腸を温め、動かすための飲み物として考案したのが、「オリーブ・ココア」です。これは、オリーブオイルとココア、オリゴ糖にお湯を加えたもので、おいしく飲めて、冷えと停滞腸(便秘)にとても有効な飲み物です。

冬の寒い季節にはとくに、体を温めるだけでなく、腸のはたらきをよくしてくれるので、おすすめです。オリーブ・ココア300ml とただのココア300mlとで、飲用後の体温を比較試験してみたところ、多くのケースで、オリーブ・ココアのほうが体温保持効果が高いという結果が出ました。

さらに、2 時間後の値で0.2度以上の体温上昇が見られた7例のうち、男性1例を除く6例の女性は、いずれも冷え症で、体型はどちらかというとやせ型、食後に下腹部がふくらむ胃下垂タイプの人だったことです。

また、1例の男性の場合も、冷え症ではないものの、どちらかというとやせ型でした。ここからわかることは、やせ型で冷え症の女性にとくに効果があるということ。そして、女性はおおむね胃下垂の人が多いことから、胃下垂傾向の人に効果的である、ということです。

空腹時にオリーブ・ココアを飲めば、当然オリーブ・ココアのみが胃のなかにたまります。その際、油膜ができるので、ココアが冷めにくくなることが推測され、ココアの熱が徐々に体に移行し、体温が上昇したものと考えられます。

普通のココアでは、油膜ができずにすぐに冷めてしまうため、体温の上昇が続くまでには至らなかったのでしょう。さらに、オリーブ・ココアには、腸にうれしい効果もあります。ココアには食物繊維が含まれていること、さらに甘味料としてオリゴ糖を使用しているので、善玉菌であるビフィズス菌を増加させる効果、またオリゴ糖そのものの排便促進効果が期待できることです。

また、オリーブオイルに含まれるオレイン酸の小腸刺激作用による排便促進効果などが加わるので、冬のお腹が冷えた停滞腸や、冷えによる便秘の悪化に対して、まさにうってつけの飲み物だといえるでしょう。先のシナモン・ジンジャー・ティーはシャキッとする午前に、オリーブ・ココアは午後や寝る前などにおすすめです。

砂糖は使わずに善玉菌を増やすオリゴ糖を摂る

オリゴ糖は、腸内環境をよくしてくれるので、ぜひとも日常的に摂取したいものだからです。オリゴ糖は、単糖(炭水化物を分解したときに、これ以上分解できない最小単位)が2~20個結びついたもので、砂糖の主成分となっている糖や麦芽糖など、小腸で吸収されやすく、エネルギー源となるものも含みますが、人間の消化酵素では消化されない成分も含まれています。

これらは分解されることなく大腸まで到達し、善玉菌の代表であるビフィズス菌のエサとなります。つまり、オリゴ糖は、腸内の善玉菌を増やし、腸内の環境をよくしてくれるのです。

市販されているオリゴ糖には、乳果オリゴ糖や大豆オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖などがあり、それぞれ以下のような特徴があります。
ヨーグルトに混ぜるとオリゴ糖はとてもおいしいです。

オリゴ糖が多く含まれる食材には、ネギやタマネギ、キャベツ、ゴボウ、納豆などが挙げられます。また、バナナやリンゴなどの果物にも豊富に含まれていますので、毎朝、果物を食べたり、ジュースなどにして飲むことで簡単に摂取できます。

摂取の目安は1日に3~5g ですが、前記のような食材を通して日常的に摂っているので、ふだんのメニューに、果物や豆乳などを追加するだけで、無理なく必要量を摂ることができるはずです。

低体温ストレスを取り去るには
  • スパイス、野菜たっぷりのカレーを食べる。
  • 温かい食材にエキストラバージンオリーブオイルルをティースプーン1杯程度かけることで、腸の保温効果がより高くなる。
  • 朝は、ナモン・ジンジャー・ティー、夜はオリーブ・ココアを飲む。

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