腸ストレスを取り去る食べ方」カテゴリーアーカイブ

腸ストレスを取りのぞくための食材や料理などを紹介。リンゴは腸ストレスに役立つ。

食材の組み合わせでさらに腸が喜ぶ

腸の動きを活性化させる、腸内環境を良好に保つための食材はいくつかありますが、組み合わせによって、さらに効果が上がるものもあるのです。

腸のさらなる健康を目指す場合には、この組み合わせの法則を覚えてメニューのヒントにしましょう。まず食物繊維は、水がポイントです。水溶性食物繊維は、水分がプラスされると、便に水分を保ってくれる作用があります。

また不溶性食物繊維は、水分によって便のかさが増え、排便がスムーズになるというメリットがあります。この組み合わせでおすすめしたいメニューは、野菜スープです。

根菜類を中心にスープにすれば一石二鳥です。ボリュームもあり、味にもバリエーションがつきやすいので、夕食のメニューにはおすすめです。そして水溶性食物繊維には緑黄色野菜です。にんじんなどの緑黄色野菜に含まれる亜鉛は、有害ミネラルの吸収を抑え、体外への排出を促します。

そこで腸内でゲル化する水溶性食物繊維と合わせて摂ると、便による有害物質の排出がスムーズになります。体内の毒素の75%が便による排泄だと考えると、この働きを使わない手はありません。

さらに食物繊維と相性がいいのは、オリーブオイルです。食物繊維はたっぶり摂取すると便のかさが増すので便秘には欠かせない食材です。そこで小腸を刺激し、腸内の便のすべりをよくするオリーブオイルと一緒に摂ることで、さらに排便がスムーズになります。

特に消に時間がかかる不溶性食物繊維と一緒に摂ることをおすすめします。そしてビタミンCの多い野菜と果物+オリーブオイルもアンチエイジングにおすすめの組み合わせです。オリーブオイルはビタミンEを豊富に含む油です。

ビタミンC には、酸化したビタミンEの抗酸化作用を元通りにする働きがあるのです。そのためビタミンC+ビタミンEは、酸化ストレスから腸を守ってくれる組み合わせなのです。

毎食、こんな組み合わせを考えるのは大変と思われるかもしれませんが、例えばにんじん、たまねぎ、かぼちゃなどは、そのままオーブンやフライパンで焼いてしまいましょう。

そこに塩、こしょう、オリーブオイルをかけるだけでOKです。食物繊維とオリーブオイルの組み合わせが簡単に出来ます。「腸の環境を整える食事=手の込んだ凝った料理」ではありません。いろいろな工夫によって、シンプルで時間をかけなくても腸を健康にする料理はたくさんあるのです。それは食品の知識があってこそ。腸寿の人=食の智恵を持った人といえるのではないでしょうか。
食材についてはこちら。

乳酸菌は欠かせない

腸内環境を整えることは、腸のために対策する最善の近道です。健康や美容のためには、すぐ取り組むべきです。腸内の善玉菌を増やし腸内環境を整えることで、排便をスムーズにする効果が発揮されます。

その腸内環境整備の代表格といえば、乳酸菌です。乳酸菌とは乳酸を作る細菌の総称です。よく耳にするビフィズス菌は乳酸菌とは異なります。大部分が人や動物の腸管に生息しています。しかし腸内だけでなく食品や植物中などの自然界にも分布しています。

乳酸菌を含む食品というとヨーグルトがすぐにイメージするかもしれません。しかし乳酸菌には種類がたくさんあります。ヨーグルトの表示を注意して見ると、乳酸菌シロタ株とか、LG21乳酸菌、LGG乳酸菌などなど。

しかしそれ以前に乳酸菌を含む食品には、動物性乳酸菌と植物性乳酸菌の2種類に大きく分けられます。動物性乳酸菌は、ヨーグルトやチーズなどに代表される発酵乳製品に多く含まれます。

また植物性乳酸菌は、漬物、キムチなどが代表的です。これらの食品において乳酸菌は、酸味を主体とした味や香りを与えると同時に、食品のpHを酸性にすることで腐敗菌の増殖を抑えて、長期保存が可能な状態を作ります。

しかし動物性と植物性の乳酸菌の大きな違いは、植物性は大腸まで届くという特徴があることです。腸のためには、やはり大腸まで届く植物性乳酸菌の食品を多く摂ることが大事です。

植物性乳酸菌を含む食品の代表格は、日本の食卓ではお馴染みの存在である、漬物です。朝の食卓には、漬物を1品加えるだけで朝食が腸のための朝食に早変わりします。またキムチやピクルスも植物性乳酸菌の宝庫です。

漬物に関しては、植物性乳酸菌と動物性乳酸菌のコラボレーションもおすすめです。おすすめとしては、味噌に無脂肪または低脂肪のヨーグルトを少しずつ合わせてのばし、大根やきゅうり、にんじんなどの野菜を一晩つけるもの。とてもおいしく最高の腸のための漬物にります。

もし朝忙しければ、植物性乳酸菌の一種である、ラブレ菌含有飲料水を1本摂るだけでもよいのです。しかし、伝統食である和食に多く含まれる植物性乳酸菌の存在は、ヨーグルトなどの陰に隠れてなかなかスポットライトが当たらないのが、残念です。植物性乳酸菌を意識して摂取するのが、実は腸内環境を整える第一歩なのです。

16種類もの乳酸菌がサポートする「乳酸菌革命」はこちらです。

牛と豚の赤身肉は腸のNG食品 大腸ガンを誘発する

腸のお手本の食事としては多くの専門家が「地中海式食事法」を推奨します。地中海式は、肉を食べるのは1ヶ月に数回となっています。

実はここにとても驚きの研究結果があります。それは、赤身肉(牛肉と豚肉が対象。鶏肉は除く)は大腸がんのリスクを確実に上げるとされ、大腸がんの最大の危険因子のひとつといわれているのです。

この調査報告書「食物・栄養とがん予防‥世界的見地から」は1997年にアメリカがん研究財団が、世界がん研究基金の協力を得てまとめたものです。

食事とがんの関係における、科学的にももっとも信頼できる内容です。その一部が改訂された2007年の最新版で報告されていたのが、赤身肉と大腸がんの関係性なのです。

ではなぜ赤身肉が危険なのか? その理由は次の3つです。

  1. 肉を食べると脂質を多く摂取することになり、これがコレステロールや飽和脂肪酸の摂取量の増大につながる。
  2. 肉を焼くと焦げることもあるが、しっかり火が通された肉を好む人のほうが、大腸がんになりやすい傾向がある。
  3. 赤身肉は他の部位に比べて鉄分が多い。適量の鉄分は身体に必要だが、脂質と一緒の場合、がんの発症のきっかけとなる活性酸素を作り出しやすくなる。

というのが主な理由です。
結論として赤身肉は控えるべき、という意見もありますが、長年、日本人の腸を診察してきた現場の医師の見解では、1週間に1~2回程度、少しだけ食べるのであれば、あまり問題はないそうです。

これもダメ、あれもダメ、と必要以上に我慢することは、逆に食生活にストレスが溜まってしまって、腸に逆効果になることも考えられます。

しかしトンカツを食べるつもりで、店に入って、そこにチキンカツがあったら、じやあ赤身の豚肉ではなくて、こっちにしてみようかなと考える行為が大事なのです。トンカツを食べたら、しばらく意識して野菜中心にしてみたりと、要はバランスなのです。しかし腸のための食生活を続けていくと、自然と身体が腸によいものを求めるようになってきます。その時期がくるのを待つのも健康のひとつの楽しみでもあります。

腸内環境が悪い状態を放置しておくと大腸ガンになりやすい