月別アーカイブ: 2016年3月

危険なローカーボダイエットについて

ローカーダイエット

ローカーボダイエット


最近は、20~0代の女性が多いのですが、ほとんどの人が何度もダイエットを行っています。なかでも「ローカーボダイエット」や「低糖質ダイエット」などと呼ばれるダイエットの経験者が多いことに驚かされます。イメージ的にやせるようなイメージがあるのでしょうか?

たしかに、炭水化物の摂取を制限するだけで、動物性のたんぱく質の肉や魚は食べてもよいので、「食べない」ダイエットに比べればストレスも少ないのかもしれません。いまでもこれらは根強い人気があります。

ただし、常習性便秘症の方が、炭水化物の摂取を控えるダイエットを行うと、食物繊維が不足がちになり、ますます便秘の症状が悪化しかねません。その結果、便秘薬や下剤の服用量が増えてしまい、症状はさらに悪化してしまいます。こうした悪循環に陥ってしまった方々を数多くいます。

低炭水化物ダイエットの危険性はこれだけではりませんこの方法を長期にわたって続けると、心筋梗塞や脳卒中になる危険性が高まるのです。

ハーバード大学などのグループが英国医学誌に発表した内容は以下の通りです。1991~1992年に、スウェーデンの30歳~49歳の女性4万人以上の食生活を調査し、その後の平均約16年間、心筋梗塞や脳卒中などの発症を追跡調査したものです。

その結果、一般的に炭水化物を制限する食事は、高たんばくになりがちで、この低炭水化物で高たんばくのグループでは、そうでないグループに比べて心筋梗塞や脳卒中などの発症の危険性が最大1.6倍にもなつたことがわかりました。炭水化物、つまり糖質を摂らない食生活は、「食べない」ダイエットと同様に、炭水化物を分解して得られるグルコースという筋肉を動かすために必要な物質を使わなくなる、つまりやせにくい体質に変化する可能性もあります。

健康のためにダイエットにチャレンジする際は、とくに便秘など腸の不調のある方は、安易に新しいダイエット法に飛びつかずに、体に与える影響などをよく理解してから、取り組むのが無難です。

流行の少食、断食などが及ぼす悪影響

断食で野菜ジュースで食事がわり

断食で野菜ジュースで食事がわり


健康を気づかう男性にもまた、熱心にダイエットに取り組む人が急増しています。
その一方、はじめは勢いよくダイエットを始めても途中で挫折してしまう人が後を絶たないのもダイエットの宿命といえるかもしれません。

それはその人の意志だけでなく、方法そのものに問題があるケースも少なくないのも原因です。たとえば、最近では、朝食を抜くなど、食事の回数や食べる量を極端に減らすダイエット法が注目されています。1日2食ダイエットです。

「食べない」というわかりやすさが受けたのかもしれませんが、腸の面から見ると、この方法の問題はまさしくその「食べない」という点にあります。
食べないことで、少ないカロリーでも生命が維持できるよう、私たちの体はエネルギー消費の多い筋肉を減らそうとしてしまいます。
すると、一時的にやせることはあるかもしれませんが、しだいにカロリーを消費しにくい、やせにくい体になってしまうばかりか、体や腸が冷えやすい体質になってしまいます。病気への抵抗力も落ちていきます。体の免疫力そのものが低下してしまうのです。

そして、腸にとって何より問題なのが、便になる内容物そのものが不足してしまい、スムーズな消化・吸収・排泄というサイクルが機能しなくなってしまうことです。適度な食事量と運動によって、腸を「温め」「動かす」こと。これこそが、ダイエットだけでなく、私たちの健康を維持するための基本なのです。

もちろん食べ過ぎも腸には悪影響ですから、これまで食べ過ぎていた人には、一時的には少食、断食などが効果を発揮することもあるかもしれません。しかし、継続していくと腸は調子を悪くしてしまうのです。

日本人の腸はどうなってしまったのだろう

腸の変化

腸の変化


腸の病気は年々若年化していることや腸ストレスが増大していることだけを見ても、日本人の腸が大きく変化しているのは間違いありませんし、さらにいえば、そのことが腸だけでなく、日本人の健康に大きな影響を及ぼしているのではないかと考えられるのです。

なぜなら、腸は私たちの健康をつかさどる「中心的な器官」だからです。小腸と大腸からなる腸の役割で、すぐに思いつくのが「消化・吸収」ではないでしょうか。
胃でその一部が消化された食べ物は、まずは小腸でさらに消化・吸収され、大腸は主にその老廃物を排泄する役目を担っています。
しかし腸の重要な役割は、それだけではありません。「腸は人体最大の免疫器官」といわれるように、腸には私たちの健康にとって大変重要な「免疫機能」があるのです。
体内に侵入してきた細菌やウイルス、あるいは日々発生するがん細胞などを攻撃し、病気を防いでくれるリンパ球の約6割が、実は小腸に存在しているのです。

腸内環境の悪化が、私たちの健康をつかさどる免疫機能に悪影響を及ぼすということです。このように、腸は私たちの健康にとって大変重要な器官です。だからこそ、ほかの臓器や器官以上に、「腸」の健康を守るための対策を講じる必要があるのです。
なかでも最も重要だと考えるのは「食べ物」です。

日本人の腸内環境の悪化は、食生活の悪化によるものが大きいと考えられるからです。昨今の健康ブームによって、体によいとされる食べ物、悪いとされる食べ物に関する情報が乱れ飛んでいます。それらのなかには、必ずしも健康によい影響を与えるとは限らない情報も多く見られます。

流行りの健康食を摂りすぎたために、かえって腸の状態を悪くしてしまった方が非常に増えています。ここではまず、本当に体によいと思われている健康食情報の「腸にとっての真実″」を紹介したいと思います。